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SMASの作成における具体的なコツについて。

SMAS弁を作成するにはその表面と裏面を剥離する必要があります。

裏面の剥離をするうえで注意する点はその奥に顔面神経が何本も横たわっていることを知ることです。

初心者にとってフェイスリフトで顔面神経麻痺を作ってしまうことは一番避けたいところですが、ここを剥離していかないと効果的なSMAS弁を作成することはできません。

そこの剥離のコツは、まず広頸筋を見つけることです。

広頚筋の後縁はほとんど数本の筋繊維でしかありませんが、それでもそれが一番大事なメルクマールですので何としてもこれを見つけます。

これを見つけたらこの筋繊維を頭側に注意深くたどっていきます。

それと同時に尾側と前方へも少し剥離していきます。

この面の剥離のコツは、この筋繊維から決して離れないことです。

この面(SMASや広頚筋の直下)をキープできれば顔面神経を損傷することを避けることができます。

少し剥離ができたところで、今度はSMAS弁の表面の剥離(皮下剥離にもなります)をします。

SMAS弁を作成しようと思って剥離していくと症例によってはとても薄い膜しか残らなかった、という経験は誰でもあると思います。

これを防ぐには、この皮下剥離を行うときにSMASの裏面との関係を常に確認しながら少しずつ皮下を剥離してくのがコツになります。

 

患者さんが気にする顔の前方のたるみをフェイスリフトでどうやって引き上げるか。

引き上げるには「担い手」を考える必要がありますが、この担い手としてもっとも信頼性がおける組織として今のところ考えられているのがSMASということになります。

しかし、このSMAS弁を作成することはフェイスリフトの目的ではなく、あくまで引き上げの担い手の一つ、手段にしかすぎません。

それが糸であっても信頼性がおければかまわないわけです。

ですからSMAS弁を作成するときも、術中にこれを牽引してその牽引力が口元やほうれい線に伝わるかどうかを確認しながら剥離範囲を決めていきます。

実際に手術でSMAS弁を前方に剥離していくとわかると思いますが、咬筋前縁のいわゆる「リガメント」を切離していくと徐々に牽引力が前方に伝わっていくようになるのがわかります。

要するにリガメントの処理に関してもそれ自体が目的ではなく、SMASの牽引力を前方に伝えようと剥離していくと自然にリガメントを切離する結果になる、ということです。

次は、たるみのバランスについて書いていきます。

前回からフェイスリフトについて書いています。

切開してたるみをとる、という侵襲のある手術をする以上は絶大なる効果を出さないと割に合いません。

特に最近のようにそこそこ効果のある「非侵襲的治療」が美容皮膚科で主流になりつつある現状ではなおさらです。

美容外科医としてのプライドにかけても非侵襲的治療をはるかに絞ぐ効果をフェイスリフトで出さなければなりません。

そうはいってもやみくもに皮膚をひっぱたり糸を入れてみても効果が上がるわけではありません。

もっと戦略的に手術を考える必要があります。

そもそもたるみを気にしている患者さんに一番効果を実感してもらうにはどこを改善したらいいか、から考えていきましょう。

一番多いのは口元のたるみ、次にほうれい線です。

要するに結構顔の前のほうのたるみの改善を期待されているということです。

ここでちょっと考えてみましょう、フェイスリフトで引っ張るのは耳の前あたり、つまり患者さんが一番気にしている「顔の前方」からはるかに離れたところを引っ張っていることです。

そうかといって口元やほうれい線の近くに切開を置くわけにはいきません。

これがフェイスリフトの効率の悪さ、ひいては効果を出しにくく維持しにくい一番の原因になります。

つまり、いかに遠いところから牽引力を前方まで減衰させずに伝えるか、そしてこれを維持するか、ということを考える必要があります。

今回からはフェイスリフトについて、これから美容外科を始めようとしている形成外科専門医の先生に向けて書いていきます。

まず、フェイスリフト手術に対する我々の考えを示します。

フェイスリフト手術の目的は比較的単純ですが、これを本当に理解しているドクターは意外と少ないものです。

その目的は三つです。

1下垂した組織をできる限り挙上する

2挙上した状態を長期間保つ

3術後の表情が自然である

以上です。

もちろんこれだけで手術ができるようになって患者さんの術後満足が得られようになるほど単純ではありませんが、これを忘れてしまうと手術をすることが自体が目的になってしまう悲劇が引き起こされます。

特に我々のクリニックのように基本的に切開を伴う本格的なフェイスリフトを中心に行う場合は、そのマイナス面を補うに余りある絶大な効果が得られないと患者さんの満足につながっていきません。

一番やってはいけないのは、傷が残りました、効果が半年でなくなりました、という悲劇です。

患者さんも気の毒ですが、こういった患者さんは二度と切開を伴うフェイスリフトをしようと思わなくなり美容外科医にとっても大打撃です。

我々は「非侵襲治療によるたるみ治療」とは比べ物にならない絶大な効果を手術で出さなければいけません。

次回から具体的なポイントを書いていきます。

鼻の修正手術で書いておかないといけないことは多数あるのですが、中でも最も重要なことを2,3あげておきます。

具体的にいうと、鼻中隔延長術そのものの修正は最も困難な手術になります。

自分自身が初回手術をしていれば問題がありませんが、他医の修正はできれば避けたいところです。

もちろん初回の術者の技量によるとは思いますが、今までかなりの症例数を経験して思うことは間違いなく全例肋軟骨による修正手術になります。

鼻中隔への移植軟骨として人工物や保存軟骨が用いられていたらさらに要注意です。

あとは鼻腔内の傷の状態が汚い症例は要注意です。

その場合必ず鼻翼軟骨の損傷がみられます、それも半端ない程度の損傷がみられることが多いので要注意です。

あと最近経験した症例ですが、過去に耳鼻科で「鼻中隔湾曲症」などで鼻中隔軟骨を取られたことがある場合です。

こういった症例も必ず肋軟骨が必要になりますが、それを固定する固定源にかなり苦労することが多く、ほとんどが「超難問」手術になります。

どうしてもこういった患者さんの手術を引き受ける場合は、鼻の手術に習熟した専門医の先生がいる(日本だと3~4か所)クリニックで働いている場合を除けば、よほど注意して手術に臨む必要があります。

また、自らがこのような修正患者さんを作ってしまわないように、初回手術は細心の注意を払って鼻の手術を行うようにしてほしいものです。

鼻の手術については書きだすときりがありませんのでこのあたりでいったん終了して、次回からは我々のクリニックで瞼・鼻の手術に次いで多いフェイスリフトについて書いていきます。

鼻修正手術でもう一つ大事な点は、なぜその患者さんが修正をしようと思ったのか、です。

手術を受けることそのものが目的の患者さんも中にはいるでしょうが、普通に考えて手術を好んでする人はあまりいないはずです。

それにも関わらず、2回3回、ばあいによっては4回目5回目の修正手術を希望して相談に来られる患者さんもいます。

それには必ず根深い理由があるはずです。

手術を引き受ける前にそれを粘り強く聞きだすことを怠ってはいけません。

それに関連して言うならば、私の経験でいうと3回カウンセリングをしてそれでも患者さんの要望の背景がわからなかったら手術は引き受けない方がいいということです。

理解不能の理由で修正手術を希望する患者さんが再度手術をして術後の結果に満足する可能性は極めて低いからです。

美容外科の手術は、術後結果に患者さんが満足していただくことが第一です。

決してあいまいな状態で手術を引き受けることは慎んだ方が身のためです。

私の過去の苦い経験を言えば、ある患者さんで1年がかりで4回カウンセリングをして最後にとうとう押し切られた格好で手術を引き受けさせられたのですが、案の定術後の結果に非常に不満でした。

その患者さんの術前の言葉が今でも耳に残っています。

「先生!そんなに心配しなくても大丈夫です、私はそんなにややこしい患者ではないから安心して手術を引き受けてください!」

その時の私はまだまだ甘かったと反省しています。

どうか、これから美容外科手術を始める医師が同じような口惜しい思いをいたしませんように。そして術後結果に不満な患者さんが少しでも減ることを祈っています。

今回は鼻の修正術についてです。

美容外科研修を始めたばかりで鼻の修正手術をすることはまずないとは思いますが。

クリニックによっては他院修正手術が非常に多い場合もありますので知っておいても損にはならないでしょう。

修正手術を考えるときに一番大事なのは、過去にどんな手術を受けてきたかを細かく聞き出すことです。

場合によっては前医から手術記事を取り寄せてもらって手術に関する情報を集めることです。

これを怠るとあらゆる「つけ」が自身に回ってきて術中に立ち往生する羽目になります。

場合によっては3DCTなどが必要になることもあります。

修正手術を引き受ける以上は、準備をしすぎることはないぐらいに思っていた方が無難です。

これを拒否する患者さんの修正手術を容易に引き受けてはいけません。

なぜならあなた自身の美容外科医としての生命がかかっている場合があるからです。

それぐらい鼻の修正手術は難しいものです。

もちろん前回の手術の内容・回数・医師の技量・術後経過で内容はかわってくるとは思いますが。

もう一つ術前に患者さんに聞き出しておく必要のある事項があります。

それについては次号で。

 

鼻の手術のポイントを整理します。

これはあくまで形成外科研修を終了した後に美容外科研修を始めようと思っている医師にむけて書いています。

最低限、鼻の手術で患者さんとのトラブルを避けるためのポイントとして読んでいただければ幸いです。

まずは鼻の手術は請負ではうまくいかない、ということです。

それほど患者さんの希望している手術とその結果にギャップがあるというのが鼻の手術の特徴です。

特に鼻の手術を顔全体の中でのバランスで考える場合に、患者さんの希望している手術は必要かもしれないが、十分ではないことがほとんどです。

術者は、患者さんの要望を聞くことは重要ですが、自分なりの見解(必要と思われる手術)を持つ必要があります。

もう一つ重要なポイントは、自分の手術が鼻に対してどのような変化を起こすかを知ること、逆に術前に考えている変化を手術でほぼ確実に実現できるようにすること、です。

これには自分が行った手術の経過を注意深く観察する態度が必要です。

それらを踏まえたうえで、これまでに書いてきた鼻先から鼻根部 鼻背、小鼻の手術で気を付けるべき点を頭に入れて手術をすれば、少なくとも患者さんと術後にトラブルになる可能性は極めて低いと断言できます(これは私自身の過去20年間の鼻の手術経験を根拠にしています)。

次回は鼻の修正手術についてです。

鼻の手術の話がとても長くなりました。

最後に「骨切り幅寄せ術」の話をして鼻の手術の話を終了したいと思います。

鼻根部から鼻尖上部までのラインを決める上で、高さを出さずにあるいはほとんど変えないで(プロテーゼ、軟骨などいずれも使用せずに)鼻筋をシャープにする方法として鼻骨骨切り幅寄せ術があります。

西洋人のような鼻が大きくハンプがある患者さんでは、同時にリダクションも行われむしろこちらの方がメインになります。

日本人の場合そこまで小さくする患者さんは少ないのですが、最近はあまり目立たないですっきりした鼻にしたいという要望が多いので骨切り幅寄せ術の適応になる患者さんが増えています。

骨切り幅寄せをした術後の患者さんを拝見すると、プロテーゼを使用しなくてもそれとなく鼻筋がはっきりして好ましい顔貌になることが多いようです。

具体的な手術方法を中心に書いていきます。

外側骨切り術には教科書的に経皮的骨切りと鼻腔内骨切りの方法があります。

経皮的骨切りは鼻周囲に2mmほどの傷が2~3か所つくことが欠点です(ほとんどすぐに目立たなくなります、これがクレームになった症例は今のところ皆無です)。

メリットは、骨粘膜の損傷が少ないことと骨切りラインをコントロールしやすいことです。

骨粘膜の損傷は鼻出血の原因になり、術後に拘縮が生じる可能性もあります。

術後の骨片の不安定さも少ないので固定は楽ですが、逆に術後の経過でやや後戻りが多いように感じます(これは骨粘膜が損傷されにくいことによるものかもしれません)。

鼻腔内骨切りは、専用のカーブした「のみ」で骨切りをしますが、のみの先のコントロールがやや難しく、また骨粘膜の損傷も起こりやすいので術後の骨片の固定が難しくなることがあります。

逆に骨と骨粘膜が切られることが多いので術後の後戻りは少ないのではないかと思っています。

いずれにしても術後の固定が重要となる手術ですので、最初は自身が行った手術の術後経過観察を十分に行って骨片の状態や骨癒合の経過をしっかり身に着ける必要があります。

鼻の手術について長々と書いてきましたが、それだけ鼻の手術はトラブルも多く難しく感じる手術で気を付けるべきポイントがとても多いことが特徴です。

次回は鼻の手術のポイントを整理してお伝えしようと思っています。

小鼻の手術について書いています。

どうしても傷が目立ちやすい小鼻の手術はそのマイナス面を帳消しにするに余りある良好な形態を実現することが肝要です。

そうはいっても患者さんが術前に一番気にするのはやはり傷の問題です。

個人差はありますが、特にニキビ肌で脂腺の発達がいい人ほど目立ちやすい傾向にあります。

私は、患者さんにほかの患者さんの小鼻の傷の術後写真を術前にお見せすることにしています。

しかも結構ニキビ肌の傷がまあまあ目立っている方の写真をあえて見せるようにしています。

これを見たときの患者さんの反応を注意深く観察しています。

もし患者さんの傷に対する反応がこちらが予想していたよりも大きな患者さんには手術を積極的にお勧めしないようにしてます。

傷は時間経過とともに目立たなくなるものですが、特に小鼻の脇の傷はがたつきが出やすく時間とともに目立たなくなる可能性が低いものです。

いったんつけられた傷は元に戻すことはできませんのでこれくらい慎重でもいいのかなと思っています。

こんな感じで過去20年間ぐらいやってきていますので傷のことでトラブルになることはほとんどありません。

もちろん術後に患者さんが傷のことを気にした場合は、フラクショナルレーザーなどの処置をお勧めすることもありますが、それにも素直に同意していただけます。

傷の問題には特に我々と患者さんの間の信頼関係が大きくかかわっていると思います。

これで鼻の中で小鼻は終わって、最後に骨切りの話をします。

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