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「挙筋短縮術」という名前は筋肉を切って短くする手術のイメージがありますが、実際は筋肉を切り取るわけではありません。(筋肉を切り取る方法もありますが、もとに戻せないなどの欠点があります。)

腱膜を固定する方法では、術後元に戻せる、微妙な調整、が可能です。

この方法の欠点は、皮膚を切らないとできない、ということでしたが、結膜からアプローチする方法も可能です。筋肉は一時切りますが、切り取らずに元に戻します。

この方法は、数ある「眼瞼下垂」の手術の究極と考えられます。

上まぶたの眼頭側は解剖学的に、二重ができにくい、まぶたが上がりにくいことは以前の記事に書きました。

まぶたを挙げる筋肉「眼瞼挙筋」は眼頭側が非常に弱いため、もともと二重の折れ返りができにくいとされています。

こういった理由で普通の埋没法で眼頭側の二重を作るのは、患者さんの要望が多い割にできないことがしばしばです。

もうひとつの原因として、まぶたの脂肪が考えられます。眼尻側の上まぶたの脂肪が多くて、眼頭側にも脂肪が多いと「二重ができにくい」「二重が取れやすい」原因になります。

目頭側の脂肪をとると、この部分の二重がすっきりできます。この脂肪も、今まで書いてきた「隔膜前脂肪」になるのでは、と思っています。

二重の手術のなかでもすっきりした二重にしてほしい、という要望が多いようです。まぶたの「脂肪」を少なくしてほしいということなのでしょう。

以前の記事でも少し書きましたが、この脂肪の正体は「眼窩脂肪」よりも「隔膜前脂肪」のようです。若い人で、腫れぼったい人はこの「隔膜前脂肪」が多い人のようです。

すっきりした瞼にするには手術で「隔膜前脂肪」を取り除くことになりますが、そのためにはある程度の皮膚切開が必要です。重瞼線か眉毛下に皮膚切開をおくことになります。

これが、手術で取り除いた隔膜前脂肪です。

おもに上まぶたの眉尻から眼尻にかけての「隔膜前脂肪」を取っています。

いまテレビでちょうど大相撲の優勝シーンを見ていましたが、この人のまぶたの「隔膜前脂肪」はとても多そうですね。見てみたいです。

前号の続き

FDAによると、ボトックスの死亡例は脳性まひの小児で、四肢の痙性の治療に用いられた例である。しかし、このような使用はアメリカでは認められておらず、このような使い方をした小児の例で死亡がおきたとのこと。

FDAによると大人ではボトックスによる死亡例の報告はなく、いくつかの副作用の報告は過量投与に関係しているとしている。

FDAの神経学的薬物部門の室長のRussell Katzによれば、しわ治療でボトックスを使用した例で、死亡例はない、(ボトックス治療によるものかどうかはっきりしないが入院例が1例ある)とのこと。

しかしボトックスの活性型の分解産物は従来考えられていた以上に、注射部位から離れたところの筋肉(たとえば下肢に注射したものが呼吸筋に影響する)に作用する可能性があるとしている。

先に消費者団体から報告されたボトックスによる16例の死亡例について、現時点ではFDAの見解と一致していないため、製造会社にデータの整合性の再検討をもとめた。

以上、知りえた範囲で言えることは、ボトックスをしわ治療で用いる場合その量は非常に少ないため重篤な副作用(嚥下困難やそれによる肺炎、死亡)が起こることはまず考えなくてよさそうです。大量に使用する場合は、呼吸筋への影響を考慮する必要がありそうですが、どれぐらいの量で死亡例がおきたか、もう少しデータを検討する必要がありそうです。

以上

 

 

ボトックスは美容治療でポピュラーな存在です。

ちなみにボトックス(ボツリヌストキシン)とはボツリヌス菌が産生する神経毒素で、 筋弛緩作用があります。表情筋が原因となってできるシワ(眉間・おでこ)などに薬剤を注入し、 筋肉を麻痺させて表情ジワの改善をしていきます。もともと、 顔面神経麻痺などの治療に用いられていた安全性の確立された医療技術で、ボトックス注入に使われる薬剤は、FDA (米国食品医薬局)の認可を取得した安全なものです。

ところが今年の2月8日にFDAからこのボトックスに関する緊急レポートが発表されました。

内容は、「ボトックス使用で16人の死亡例が報告された」ということです。このあと数日経ってから、国内のさまざまなサイトがこの話題を取り上げ、中にはボトックス使用の危険性をやや強調するような論調のサイトさえありました。

患者さんからも何件かこのことで問い合わせがありましたので、FDAのリポートを確認してみました。

FDAのサイトでは、この2月8日付のレポートはすでに削除されており実際に確認することはできませんが、アメリカのいろいろなWEBサイトで今回のFDAのレポートについて詳しく書かれていたのでそれをもとに真実は何かを調べてみました。

詳細は次号へ

先日、雑誌編集長F氏とのふとした話がきっかけになって、「パーソナル化粧品を作ってはどうか?」という企画が持ち上がりました。

 

「だれにでも使える化粧品」は、逆に「だれにもしっくりこない化粧品」になってしまう可能性があります。使う人それぞれにあった化粧品というものはないのか、ないのならそれをつくって商品とすることはできないか、ということです。

雑誌社が中心になって、モニターの方と私と化粧品会社が提携して「パーソナル化粧品」を作りましょう、ということになりました。とりあえず、この企画を「美溶液」でやってみようということになりました。

 

まずは美溶液のサンプルを2種類用意し、4人のかたにモニターをお願いして、その経過をブログで公開していただいています。HPから入る場合はこちらから。

成分についても化粧品会社に頼んで今後公開していく予定ですので化粧品フリークの方はお楽しみに!

 

 

美容外科医の真価もここで問われると思います。

医者にとっては、初回手術より2回目、3回目の手術のほうがはるか技術的に難しくなるため、修正手術はやりません、と言い切る医者もいます(自分で手術した患者さんの修正すら断るケースもあります。)

まぶたの修正手術も回数を重ねるとどんどん難しくなります。患者さんにはピンと来ないかもしれませんが、たとえ1回の「埋没法」の術後でも、切開してみると中は「瘢痕」がしっかりできていて「癒着」がおきています。(だから二重になるわけですが・・)

上瞼は厚さが5~7mmぐらいのものですが、ここに結膜、筋肉、筋膜、脂肪、皮膚などがひしめき合っています。切開手術の場合は、これらを全部はがして同定することから始まります。要するにリセットするということです。しかし癒着しているとこれがたいへん難しい。

この癒着具合は、クリニックによっても微妙に違います。たとえばKクリニックの術後は癒着がひどいとか、Sクリニックの埋没糸は縛り方がきついとか、Oクリニックは癒着が少ないとか、Mクリニックは皮膚の瘢痕がすごいとか、Tクリニックは癒着している層が左右必ずちがうとか、いろいろです。面白いことに、同じクリニックからこられた患者さんは同じような癒着や瘢痕ができています。

一度、「埋没法」の術後の修正手術をひきうけて、皮膚を切開したときに埋没の糸の結び方から「あなたSクリニックで手術を受けたでしょう?」:患者さん「えっー、なんでわかるんですか?」ということもありました。

時々、まぶたの修正手術で非常に難渋するケースもあります。

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この時期毎年そうなのですが、相談・手術ともに増えてきています。

美容手術で最も多いのは、やはり上まぶたです。さらにいえば「修正手術」でもっとも多いのも上まぶたです。これはなにも他クリニックの修正とは限りません。自分でした手術の修正もあります。

2度も痛い思いをする患者さんにとっては大変ですし、申し訳ないと思いながらも、修正手術は我々にとって非常に勉強になります。

上まぶたの切開手術や眼瞼下垂手術は、基本手技の確立した手術ですが、患者さんが希望する瞼は一通りではありません。さらに上まぶたは個人差が多いので、スタンダードな手術ですべての患者さんに対応できるわけではないのです。

不幸にして初回手術で満足が得られなくても、逆にそれによって患者さん本人が本当に希望するものがはっきりすることがあります。「最初はこう思っていたけど、本当はこうなりたかった」ということがはっきりすれば、初回手術は失敗ではなくつぎへの重要なステップになります。

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美容外科・美容皮膚科の進歩には目を見張るものがありますが、いまの技術をもってしてもこれといった解決法がないものに、目の下の「くま」があります。(目の下のくまを確実になおす方法があったら是非教えてほしいぐらいです。)

もともと「くま」が気になる人のお顔を拝見するとなんとなく肉付きの少ない痩せた顔の方に多いような印象があることから、くまは皮膚そのものの色素沈着ではなく下瞼の皮膚の下の脂肪が少ないことが原因ではないか、と最近考えています。

このことに関連して、最近、他クリニックで下瞼の脂肪のとりすぎで術後になんとなく「くま」のようなものができてしまったとおっしゃる方のカウンセリングをする機会がありました。

たしかに下瞼のふくらみはしっかり取られているのですが、なんとなくくすんだような感じの「くま」が下瞼全体にできていました。下瞼の脂肪とりを受けた方が全員こうなるのではありません。

このことについて私は、下瞼のくすみには皮膚の下の隔膜前脂肪の減少がかかわっているのではないかと考えています。なぜなら眼窩脂肪を取った人にはこのような「くま」の発生がみられません。隔膜前脂肪については過去記事参照。

どうしてそうなるのか全くわかりませんが、今後も注意深く見ていこうと思っています。

今回はなにか雲をつかむような話で申し訳ありません。

 

 

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