美容外科クリニックの経営事情と患者さんからの他院修正相談の関係 2

続き・・・

前回、修正相談に来院された患者さんで、その原因として一番多いのは医者から患者さんへの説明不足だった、ということを書きました。

術前の医師からの説明時間が相談を含めて10分しかないとか、手術を決めてからでないと医師に合わせてももらえない(このシステムの存在を聞いてこりゃすごいなーと逆に感心しました、最高の経営効率、どこのクリニックなんだろう~)、というクリニックがあるのは事実のようです。

しかしそれにはやむに已まれぬ理由があるのです。

医師が時間をかけて説明すればするほど、患者さんは手術をしなくなる可能性が高くなるからです。

手術のリスク、術後経過の長さ、手術の結果など事実を正直に説明すればするほど、患者さんには恐怖と失望の気持ちがわいてきます。

それを知ったうえで美容手術のように緊急性、必要性が少なく費用も掛かる手術をあえてやろうという患者さんのほうが少数派です。

私のクリニックの経験からいいますと、比較的大きな手術の相談で来院された人で、詳しい説明を聞いた後に実際に手術を受けた方は30%未満です。

残りの7割近くの人は、手術をあきらめてしまうか、考え直すことになるようです(ただ単に、そりゃ~患者さんをこわがらせてるからだろう、という医師側(私)の問題が理由かもしれませんが・・・)。

・・・それが繰り返されると、普通の心やさしい?美容外科医は患者さんの嫌がる話をあえてしなくなります。

さらに、時間をかけて詳しく説明をすればするほど手術成約率が落ちるとなれば、せっかく広告費をかけて患者さんをよんでもクリニックにとっては意味がないどころか損害にさえなります。

チェーン店や経営の厳しい美容外科に務めている医師は、これをしたら致命傷になってしまいます。

彼らにとって、術前に詳しい説明をして患者さんが手術をやらなくなることが一番やってはいけないことなのです。

こういった美容外科の状況を知ったうえで、患者さんが最初の手術で満足できるようにするにはどうすればいいか・・・。

巷でいわれる、ありきたりの「カウンセリングは複数のクリニックへいきましょう」とか「しっかり医師に術前にこれこれを確認しましょう」などで十分かといえば・・・否です。

どうすればいいか、詳しくは・・・次回です。

美容外科・美容皮膚科
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