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クリニックの広告における個人の情報発信について、続きです。

前回は「光」の部分についてお話ししました。

今回は「闇」について。

これは一言でいえば情報発信側の「匿名性」です。

中には信頼に値する情報もあるでしょうが、情報受け取り側からすると情報の全体像が見えるわけではありません。

書き込んだ個人の詳しい状況までは分からないので、書き込み内容に根も葉もない情報が紛れ込んでいる可能性もあります。

以前でいえば2ちゃ〇ねる今ならツイ〇ターなどの手軽に書き込める投稿サイトには有用な情報もあるでしょうが、ブログやインスタのように発信者が比較的明瞭な手段に比べるといわゆる「がさネタ」も散見されるようです。

最近では根も葉もない誹謗中傷に対して発信者情報の開示手続き簡略化により、かつてほどひどい書き込みはなくなったようです。

うちのクリニックでいえば、患者さんの数がほかの美容クリニックに比べて圧倒的に少ないこと(多分?)と、手術適応を厳密にしているので術後におかしなことを書き込む患者さんは非常に目立ちますし、身元もこちらではすぐわかってしまいます(良くも悪くも書き込んでいただいた患者さんの匿名性はないかもしれません笑)。

いずれにしても、患者さんの情報発信はとても有用性が高いと思われますが、ほかの方への影響力の大きさを十分に考えて一人一人がモラルをもって発信していただきたいと思っています。

他にも質問がありましたので答えます。

好きな手術は?

中継ではとっさに「手術は嫌いです」と答えてしまいました。

「好きこそものの上手なれ」からいうと、手術嫌いは手術が下手、ということになりかねませんね。

自分の考えでは、手術することが好き、というドクターには手術してもらいたくない、というのが本音です。

手術することそのものが目的の手術って、いやですよね。手術はあくまで「手段」の一つ。美容外科の目的は、施術を受けた患者さんが結果に満足して心安らかになること、です。

そういう意味で、手術そのものを「好き」になってはいけない、と考えています。

でも手術する以上は、全身全霊をかけて手術をします、決して手を抜くことはしません。

それは、スタッフ、ほかのドクターもよく知っていることですので聞いてみてください。

自分で手術上手ですよ、っていうのなんとなくかっこ悪いことだと思います。

ただし、今は時期が時期なので、ちょっとだけ本音出ています、というのも8月はすごい手術の件数で、ほぼ毎日朝から晩まで6~7時間手術が続いてましたので弱音を吐いたかもしれません笑。

先日から、スタッフが何やら企画していることは知っていましたが、詳しく聞いてみると「ライブ中継」をやる、とのこと。

こちらは、何のことやらさっぱりわからずにむかえた土曜日。

若いスタッフ2人がスマホを使ってインスタグラムでライブ中継、スタッフが視聴者の疑問にその場でこたえていくものでした。

話は変わりますが、あるセミナーでこの10年で世界において一番変わったことは何か、という話題に対して私は、「あ~そりゃインターネットだろ・・」と思ったのですが、ちがってました。

それは世界中で同時に簡単に動画を発信し気軽にそれが見られること、でした。

この時、自分は10年ひょっとすると20年遅れているな、と思った矢先のライブ中継。

このことだったんだ、あのセミナーの人が言っていたことは。

我々世代は、ライブ中継というとプロのカメラマンが大掛かりな撮影装置を持ち込んで、明るいライティングのもとによーいドンで撮影が始まる、そんなイメージしか持っていませんでした。

こりゃーすごい世の中になった。

その将来への可能性は無限な気がして、身震いがしました。

初めてのライブ中継は大成功に終わったみたいで第2弾があるそうです。

60歳のおじいさんでも次の中継がとても楽しみです!

暑い日が続きます。

その中で地元名古屋で形成外科学会が開かれました(正確に言うと今日まで開かれています)。

私も学会主催の医局OBとして、演題を頼まれましてフェイスリフトのパネルディスカッションに発表という形で参加しました。

コロナ禍の中での開催で開催そのものが危ぶまれましたが、一部ウェブ配信併用の学会開催という形に落ち着いたようです。

初日早朝の7時半ごろいつものようにホテルのジムに行く途中、駐車場で偶然会長の亀井教授と会い、お疲れ様という感じであいさつをしました。「学会の3日間、何とか頑張ります」とおっしゃっていました。

教授とは卒業年度が一緒で若いころには形成外科医局で治療方針などディスカッションしたものです。学会開催は医局の仕事として一大イベントですが、今年はいつも以上にご苦労が多かったのではと思いました。

学会で発表してみると、いつもより参加者が少なくさびしい思いもありましたが、普段顔を合わせることが少ない同僚とか後輩に会えるとなんとなくテンションが上がる思いでした。

ウェブ配信はとても便利だとは思いますが、実際に顔を合わせて話をしながら盛り上がるのもこのご時世だからなおさら貴重なものに思えた学会でした。

さあ、資産もできた、ハートも鍛えた、念願の美容外科クリニックを開業となって(笑)、さてその後はどうなるのか。

正直、あとは運です(笑)。

運といっても宝くじとは違います。

短期的な利益を追い求めず、流行のものに飛びつかず、独りよがりにならず、学会に出席して研鑽し、患者さんの術後の満足だけを真剣に考えひたすら努力をかさねていけば、という前提付きの運です。

そうはいっても患者さんが来ていただけるのをただ単に待っているだけでは不安ですよね。

いろいろなことをやらかしてしまいます。

キャンペーンをうったり、変な広告会社の口車に乗って下手をうったり、妙な患者仲介業者にそそのかされて無理やり手術を引き受けたり。

はっきり言って全部無駄です。

5年は我慢して地道に診療しましょう、先ほど言ったようにひたすら患者さんに満足していただくような診療をしていきましょう。

そのうち、エンジェルがやってきます。

あなたのクリニックで手術をうけて満足できた患者さんが300人を超えれば、一人ぐらいは手術したことをSNSやブログで熱心に広めてくれる人が現れます。

ずるいドクターだとそれを利用してやらせを仕掛けますが、そういうドクターに限って中身が全くない治療をしますのでマネしないように。

そういったエンジェルが早く来てくれるかそうでないかは、それこそドクターの運です。

自分自身の経験でいえば、そういった患者さんはカウンセリングでは見抜けないです。本当にたまたま出会えるかどうか。

でもそういった患者さんは、あなたの強い味方になります。ただいつ来てくれるかわからないので、神様が見てくれていると思って常日ごろから努力することだと思います。どんな患者さんにも手を抜かず常に最大の努力を惜しまずに全力で手術をすることです。

なぜ美容外科でカウンセリングと検診が軽視されやすくなるのか、あるいは重要だとわかっていても時間が取れない、のはなぜか。

今回も主に形成外科専門医を持っていてこれから美容外科で独立しようと思っているドクターに向けて書きます。

これは美容外科医療の構造的な問題で、従来からカウンセリングや検診に費用が掛からないのが普通になっているからです。

逆にカウンセリング費用はきちんといただいて「しっかりしたカウンセリングをしていますアピール」をするところもありますが、内容が5分10分だと患者さんにとってはますますカウンセリングにお金を払うのが嫌になります。

無料術前カウンセリングは患者さんから見ると費用がかからないので気軽に受けてみようということになりますが、我々からすると何人来てもらっても売り上げにならない、ということになります。

また術後検診についても同じことがいえますが、本当に経過良好だと時間は数分で十分なことが多くそこがカウンセリングと違うところです。ですから検診料を取るところは本当にまれです(八事石坂クリニックも検診料は取りません)。それよりも患者さんに対して術後来院のハードルを上げないという意味では無料のほうがいいとさえ思うこともあります。

いずれにしても限られた時間で売り上げを上げるには、この二つはできるだけ手短に済ませ最も売り上げにつながる手術を増やすことが大事で、それがクリニックの経営安定にもつながります。

そうすると必然的にカウンセリングの内容は、「手術前提」もしくは「術前説明」になってしまうわけです。

もっと極端に言うと、「本当のカウンセリング」をすると患者さんの意にそぐわない内容もお話ししなければいけない場合もあり、患者さんの手術に対する意欲をそぐことになりかねません。

つまりそういったカウンセリングは、売り上げに寄与しないどころかかえってマイナスになってしまう恐れがあります。

美容外科医になりたての頃は、希望に燃え熱心に患者さんの本当の希望を聞き出しそれ対してベストと思うことをお話する若いドクターもいますが、じきに手術の成約率のあまりの低さにボー然として「カウンセリングでは余計なことは言わないほうがいい」ということを学習していきます。

ここに立派な「手術請負美容外科医」の誕生を見ることになるわけです。

患者さんの希望した手術を黙ってお引き受けする「手術請負美容外科医」に本来のカウンセリングを期待することは無理です。

本来のカウンセリングが難しいもう一つの理由は次回書きます。

前回までの記事に書きましたように、本来美容外科のカウンセリングがまともに実践されることは容易なはずです。

医学的知識のない患者さんでもちょっと常識を働かせれば、まともなカウンセリングかどうか簡単に判断できます。

しかし、現実はそうではないようです。

美容外科医が自分自身のカウンセリングで患者さんの希望を正しくとらえられたかどうか、それにかなった提案をできたかどうか、その結果手術で実際に患者さんの希望を実現できたかどうか、そしてそれを次のカウンセリングにフィードバックできたかどうか。

それらの繰り返しでしか本当のカウンセリングを身に着けることはできません。

そのために一番重要なのは術後の検診です。

患者さんの術後の訴えを素直に聞く、ということですが、これは一見簡単そうでなかなか難しくつらいことです。

はじめのうちはいつも患者さんが術後にいい評価をしてくれるとはかぎりません。

まともに聞いていたらメンタルがやられてしまうかもしれません。

美容外科医の中には「検診は文句を言われることと割り切って聞き流すことにしている」というドクターもいます。

それでもちゃんと検診しているだけ「まし」ですが、中には検診は無駄と割り切ってドクターは術後に顔を出さない、というクリニックもあります。

しかしこれでは自分の行った手術が、患者さんの希望を正しくとらえ、それをかなえることができたかどうかわかるはずもありません。

また以前に自著の中でも書きましたが、検診料をとっているクリニックは少なくしたがって検診は経営的にも時間の無駄です。

私もほかの美容クリニックの勤務医だったころそうであったように、術後検診はすればするほどメンタルはやられるは、時間の無駄、で美容外科医にとっていいことはないと思っていました。

手術の知識は成書や学会で得ることもできるし、また同僚の仲間に相談したりすれば情報も得られます。それで十分じゃないかと考えてました。

ただ、八事石坂クリニック開業後改めて考えなおし、美容外科の手術の本来の目的~どんな形にしろ「術後の患者さんの満足」を仕事の使命にするのであれば、それを受けたことのある患者さんの言葉ほど的確なものはないはずだ、という考えに達しました。

確かに検診をしっかりすると、時間を取られ経営も苦しくなり、メンタルがやられることも度々ありましたが、今になって思うとこのやり方が「王道」だったなと確信しています。

これは成書には書いてないことなのです。

日本の美容外科クリニックの中で、うちのクリニックが一番検診に力を入れていると自負できるし、ほかのクリニックはまねできない、と確信しています。

では患者さんから見て、こういったクリニックをどうやって見抜くか、それを次回に書きます。

美容外科ではカウンセリングが一番重要です。

カウンセリングを受ければ、そのクリニックが美容外科をどのように考えているかすぐにわかります。

まずはカウンセリング時間

最近はいろいろなクリニックを回ってカウンセリングを受けてきた患者さんが来院されます。

そんな患者さんにカウンセリング時間をお聞きするとだいたい10分から15分です。

八事石坂クリニックのカウンセリングは、最低でも30分、長いと60分以上、場合によっては日にちをかえて2回ないし3回、それ以上の方もいます。

カウンセリングは長ければいいというものではありませんが、そのクリニックが本当に患者さんのご希望をお聞きすることを考えているのであれば、20分以上は必要と考えています(来院された患者さんが本当の希望をぽつりぽつりとお話してくださるのは大体20分ぐらいたってから、というのが私の経験からいえることです、過去の記事から)。

次にカウンセリング内容

時間の短いカウンセリングで患者さんにつたえることができる内容は、どんな手術をするかの説明です。

なぜその手術が必要か、ほかに必要な手術はないのか、さらに言えばその患者さんがなぜ手術を考えたのか、なりたいイメージは何か、

そういったそもそも美容外科で一番大事な問題はとてもその短い時間で話し合うことはできません。

とくにそういった内容のカウンセリングが必要なのは鼻を含めた輪郭の手術が必要な患者さんです。

バランスを考えないと不自然な結果になりやすいので、総合的な判断がとても重要です。

次回から具体的に書いていきます。

今回はちょっと愚痴になるかもしれません。

実は、前回書いたように今年の3月に脂肪注入の残存率についての論文が形成外科学会誌に掲載されました。

論文を投稿したのは去年の9月ごろですが、論文掲載が決定するまでに3~4回学会事務局とのやり取りがありました。普通、論文を投稿すると3人ぐらいの査読者が付き(こちらからはそれが誰かはわかりませんが)、コメントがつけられます。

その中のAという査読者からなんと「掲載不可」のコメントでした。その理由として、計測法が脂肪の残存率を表しているとは思えない、という驚愕の内容でした(ほかの査読者B,Cは常識的なコメントで2~3の訂正の上で掲載可ということでした)。

少なくとも脂肪注入後3Dカメラで体積を測る方法は、脂肪注入による豊胸術では英語の論文も発表されていてその論文も参考文献に入れてあったにもかかわらず、です。

査読者Aがこの方法以外にもっと優れた方法を知っているならそれをコメントで書くべきですが、上記のような無責任な内容で、根拠のない否定の仕方に憤りを感じました。

そんな時に、youtubeで山中伸弥先生(iPS細胞の研究で2012年ノーベル賞を取ったことはよく知られています)の公演を聞き、あの山中先生でもアメリカから日本に帰ってきたばかりでアメリカの研究所のバックアップがなくなったとたん投稿論文が通らなくなった、という話を聞きました。

先の査読者Aも、一美容外科開業医の論文などインチキな内容と決めつけて驚愕のコメントをつけてきたのかもしれません。

その後、事務局もその辺を感じ取ったのか査読者Aのみ交代させて、再審査となり結局掲載決定になりましたが、こんな無責任なコメントを返されるようだと投稿する意欲がなくなります。

査読者Aに直接話をして、掲載不可のほんとうの理由を聞きたいところですが、それができなければこの査読者Aのコメントは、ネットで誹謗中傷を書き込む人と同じレベルと思われても仕方ないと思います。

理屈だけでは通らないのが世の常でしょうが、ちょっと情けない気持ちになりました。

2015年(出版は2016年)に「医者の父から息子に送る30通の手紙」という本を上梓しました。

早いもので5年が経過し、その続編的な本が書けたらいいなと最近思い始めています。

実際に、長男が形成外科の専門医を取得し、そろそろ美容外科に本腰をと考えているようなので、そのシチュエーションを利用して続編を書いていく上でのきっかけにしようと思っています。

まずは「医者の父から・・・」の時もそうでしたが、それまでにこのブログで書き貯めた記事をまとめた格好にしたので、続編もこのブログで少しづつ書いていきそれをまとめたいと思っています。

最近は、このブログには近況報告のような記事しかあげていませんでしたが、もう少し美容外科に関係した記事を書いていこうと思っています。

今のところ、美容外科の理想的なカウンセリング、鼻の手術の基本と応用、瞼の手術の基本と応用、口唇・耳などの手術の基本と応用、若返りの手術の基本と応用、輪郭形成の基本と応用、ボディ形成の基本と応用、肌治療の基本と応用、注入系治療、レーザー系治療、高周波・超音波系治療など多義にわたった内容にしようと思っています。

私自身が30年近く美容診療に携わってきて実際に役に立ったこと苦労したことなどを中心に従来の教科書にない内容にしようと考えています。

乞うご期待!

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