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カウンセリングで嘘をつかないことが美容外科手術でトラブルを避けるうえで大事といいました。

一方勤務医にとってオーナーを満足させるためには早急に売り上げを上げることを考えないといけません。

そのためには多少の嘘もつかないと患者さんが手術を受けてくれないこともあります。

このジレンマをどうするか、ですよね。

実はこの問題は美容外科医を続ける上でいつまでも付き纏う問題で、永遠のテーマなんです。

売り上げを上げていくことがなかなか難しいドクターもいれば、片やセールストークを苦も無く言えて短期間にどんどん売り上げを上げていくことができるドクターがいるのも事実です。

しかしたとえ美容外科でも5年10年とみていくとそのドクターの本当の実力が露呈してきてそれにふさわしい売り上げになっていきます。

たとえ売り上げという数字に出なかったとしても医師としての真の評価も上がってきます。

そこに関係してくるのは、やはり美容外科医の「患者さんに対するリスペクト」する姿勢だと思うのです。

一人一人の患者さんに丁寧にカウンセリングをして手術を受けていただき検診もきちんとする、術前の約束を守る、ということがずっとできるかどうかです。

往々にして、短期間で売り上げを上げていくドクターの患者さんによる評価は芳しくないことが多いようで、患者さんを大切にしていないな、と感じます。

美容外科医にとって患者さんは最も大切な存在でありさらに診療を行う上でのヒントや改良点を教えていただける存在でもあります。

このことを肝に銘じて日々の診療を行い短期的に目先の売り上げに振り回されることなく長期的視点にたって患者さん一人一人からの信頼を多く積み重ねていくことで、その結果としてトラブルを避けて患者さんの満足度を上げていけることになると思われます。

今回でこのシリーズも100回となり、きりがいいのでいったん終了といたします。

これからは少し動画のほうに力を入れて情報を発信していこうと思っていますのでそちらもよろしくお願いします。

動画はこちら↓

八事石坂クリニック – YouTube

 

長々とこのシリーズを書いてきましたが、個々の手術について注意すべき点を書いてきました。

これは術者がイメージした形をどこまで正確に手術で実現できるか、そこに必要な視点やテクニックを中心に書いてきました。

あと残すところはボディ関係の手術と注入系、非侵襲的治療になりますがこれはまたの機会に書いていこうと思っています。

美容外科手術でトラブルを避けるための最終段階は、カウンセリング技術になります。

これに必要なことを中心に書いていきます。

最近ではyou tubeでも美容診療にまつわるエピソードを動画でアップしていますので是非そちらも参考になさってください。

八事石坂クリニック – YouTube

 

最近本当にTVを見る機会が減りました。

その代わりにyou tubeを見る時間がとても増えています。

自動再生に任せていろいろな動画を手当たり次第に見ることもありますが、中にはとてもよくできたものに出くわします。

使用する機材の発達によるものもあるとは思いますが、一個人でこれだけの動画ができてしまうと中途半端なテレビ番組などは将来視聴する人がいなくなる日が必ずくるでしょう。

同じような現象は、美容外科医療でも起きているように感じます。

今このブログで話題にしている「たるみ治療」などはそのいい例だと思います。

美容器械の発達により、術者に特別な技量がなくともある程度の効果を出すことができてしまうのです。

このままいくとそういった美容器械は、患者さん自身が家庭で手軽にできる家電品になってしまうのではないかとさえ思っています。

映像の世界に話を戻すと、これだけ動画作成が一般的になっても今なお見ごたえのある映画がなくなることはありません。

しかし、中途半端なクオリティでは見向きもされないので上質で高度な映像技術が必要になるものだけが生き残るようになります。

多額の費用と膨大な年月(もちろんそれにふさわしい上質な)必要とする映画や映像だけがプロの作るものとして認められる時代になるでしょう。

同じようにフェイスリフト一つをとっても、時間をかけ本当の効果を出せる術者と手術方法だけが残っていくようになると考えます。

去年の6月から、次の「美容外科医へ向けての本~続編(仮題)」の原稿下書きとしてこのブログを使って書いています。

本格的に本にするときにはもっと絵や写真を使わないといけないと思っていますが、今の時点ではそこまで手が回らず文を書くだけで精一杯なのが現状です。

早いもので86話になりましたが、たまには違った話題も書いていきたいと思います。

そうはいっても美容に関連する話題にはなりますね笑。

たまに映画を見る機会がありますが、素晴らしい映画って見終わったときに何の違和感も疲労感も感じさせません。

カスのような映画を見たときの後悔が全くないのです。

見終わったときの満腹感がなく心地がいいので、たとえその内容が難解であろうがグロかろうが、もう一回見てみようと思います。

私は気に入った映画は、冗談抜きで何十回(中には100回以上のものもあります)も見ます。

素晴らしい映画は毎回見るたびに新しい発見があります。

そういった映画ができる過程を知れば(その膨大な時間と労力、すべての素材の集中・集積具合など)、それは当然そうなるはずです。

しかし、実際の作品には一見しただけではその裏側にある「大変さ」はみじんも感じさせませんし、むしろだからこそ素晴らしいと感じてしまいます。

美容外科の手術もかくあるべきだと思うのです。

鼻先一つとっても、どれだけ時間をかけてもその影響の大きさを考えると時間のかけすぎはありえません。

しかも出来上がった鼻先にはそれをみじんも感じさせないほどの「自然さ」がにじみ出てないといけない。

そんな経験をすると、映画監督の作品にかける思いが痛いほどわかるようになって、また映画の見方が変わってきてとても楽しい気分になります。

鼻の手術でいかにトラブルを避けるか、という本題に入っていきます。

患者さんが何を求めているか、どういう鼻になりたいか、その希望をかなえることはもちろん重要ですが、今私が伝えようとしているレベルは術者が自分の中でイメージを持つこととそれを手術で実現することです。

そのレベルをクリアできれば、患者さんの希望をお聞きしてその実現をお約束できるレベルになります。しかしそこでひとつ問題があります。

前回の記事で書きましたように「鼻の手術」は「バランス手術」と書きました。

ところがこのバランスを考えることは最も難しく、経験が必要になります。

患者さんには申し訳ないのですが、鼻のカウンセリングをしていて一番感じるのは患者さんが当初考えている鼻の手術のほとんどが的外れだということです。

ですから経験の少ない美容外科医が患者さんの要望をそのまま聞いて手術をすると往々にしてバランスの悪い鼻になることが多いのです。

しかし患者さんにはそういった事情がわからないので、その美容外科医の腕が悪い、という結論になってしまいます。

こういった行き違いを避けるためには、我々は経験を積み重ねることが必要です。

自分が手掛けた手術の術後、他院の術後に限らず手術を受けた患者さんの鼻をよく観察し、何が悪かったか、患者さんがどこに不満を抱いているかを考えることです。

1例を上げますが、鼻先を細くしたい、という要望に対して両側の鼻翼軟骨を糸で寄せて縫合するということを行ったときにできる「ピンチノーズ」をどう考えるか、みていきましょう。

正面から見て物理的には鼻先の幅が狭くなりますが、両側の鼻翼溝が深くなり横から見ると丸い鼻先になる、そんな鼻先を作って満足している術者になっては手術の進歩は期待できません。

どの角度から見てもすっきりした鼻先に見えることが重要で、鼻先をつまんだような不自然な鼻先は避けなければいけません。

手術でそれが実現できるかどうかを先に考えるのでなく、まずそういった鼻先がいいよね!と思える感性を大事にしなければ、鼻先の手術がうまくなることはありません。

特に鼻の手術における重要なポイントですが、術者の頭にないイメージは決して手術で作り出すことはできません。

逆に術者の中に、強烈な術後イメージがあれば、手術術式にかかわらず術後に実現できている可能性が高まります。

まず正しい術後のイメージを持つこと、次にそれを100%実現できることが鼻の手術では特に重要なのです。

鼻の手術で用いる人工物について書いています。

まず人工物を用いる場合に念頭に置いておくことを3つかきます。

まずは1どんな材料か、2どこに用いるか、3その人工物に期待されるものはなにか、です。

1材料について

その材質がどれぐらいの生態親和性があるか、異物反応があるかなど結果として医療材料として許容できるものかどうかです。

これは現場の医師が直接判断することではありません。公的機関が医療材料として認めていれば一つの基準になります。それは国内・国外を問いません。代表的な機関としては、厚労省、FDA、CEなどです。一応こういった公的機関は、最低限必要な調査をある一定期間行って安全であるというデータがあれば認める方針を取っています。一旦認められてもその後も長期的なフォローアップで異常なデータが出た場合は製造・使用が中止になることもあります(前回書いた豊胸バッグのように)。

2使用部位について

簡単にいうと血流が良好な部位かそうでないか、人体の深い部位か体表に近い部位かなどが問題になりやすいです。それ以外に動きのある部位かそうでないかという問題もあります。一般的に異物を受け入れやすい部位は動きのない、身体の深い部位で血流の豊富な部位です。周囲にデッドスペースができにくいということも好適部位です。

3人工物に期待されるものについて

人体に挿入されたものに支持力が要求されるものかそうでないか、持続性が期待されるか、術後に再度材料にアプローチすることがあるかどうか、形が変わらないことを期待されるのか逆に周囲の形になじみやすいことが期待されるかどうか、といった点を考慮する必要があります。

少し難しくてわかりにくい話題ですので、実際にこういった異物を使った例を引き合いにしながら考えていきましょう。

鼻における移植材料として人工物について書いています。

人工物のメリットについて書いてきました。

美容医療における人工物の代表は「豊胸バッグ」です。

これも何十年も前から使用されてきています。

その間にいろいろな材料が出ては消え、出ては消えていきました。

最近でも「アラガン」社のテキスチャータイプのバッグの危険性がいわれるようになりあっという間に使用中止になりました。

実はこのバッグが今までのバッグと違うのは、国内で「豊胸バッグ」として最初に正式に認められたバッグだったのです。

何年も治験を行い厳しい(と思われていた)検討・調査の末に厚生省に認められたにもかかわらず、あっという間に使用中止になりました。

この経緯からわかるように、人体に人工物を使うことはどんなに慎重に検討・調査しても100%安全とは言い切れない、という事実です。

今は「鼻」について早く書きたいのであまりこの問題こだわっていられませんがいろいろなメリットはあるにしても人工物の使用には慎重にならざるを得ないという事実を知っておきましょう。

さてこの「美容外科手術でトラブルを避けるために」シリーズの「上下瞼」の項目を11から20まで10回にわたって書いてきました。

11で述べたように最低これらの瞼に関する手術

埋没法、切開法(挙筋腱膜固定)、眼瞼下垂手術、隔膜前脂肪切除、眉下切開、目頭切開、目尻切開、下眼瞼下制術、下眼瞼脱脂術、下眼瞼切開術、上眼瞼脂肪注入術、下眼瞼脂肪注入術

をマスターできれば、やっとトラブルを避ける基本的なアイテムが身についたといえます。

もしこれらの手術の中で不安な手技があれば、これらを意識的にマスターしていきましょう。

自分が考える手術結果を安定して実現することができることを「マスターした」といいます。

これらがおぼつかない段階で、患者さんの希望をよく聞いてそれをかなえるという究極の目的にたどり着くことは不可能です。

これらのアイテムをもってすれば、瞼の相談に来られた患者さんの8割には対応できると思います。

自分の持っているアイテムでは無理だと思えば、遠慮なく断っていいと思います。

なぜならそういった患者さんは多くの場合、どこのクリニックに行っても納得していただけることはないからと断定できるからです。

逆にそれぐらいに患者さんに言い切れるまでまず「腕」を磨きましょう。

口下手だけど一人前の美容外科医として自分の腕だけで勝負をしたいと考えているこれからの美容外科医に、少しでも参考になればと思って書いています。

次からは「鼻」についてです。

やっとこのシリーズも10回目となり、待ちに待った?手術の話です笑。

本題の前に、私の個人的な話をします。

それは私の大学受験時代までさかのぼります。

私が卒業した高校は、たいした進学校ではなく受験勉強も各自に任されていました。授業も一般的な教科書を使って普通の授業でした。

その授業だけでは医学部受験には対処できないものでしたので、受験意識の高い友達とかと情報交換しながら試行錯誤でした。

塾に通っている友達もいましたが、私は生来の塾嫌いでひたすら自宅で受験勉強をしていました。

そうかといって大した体力もなく夜は12時前に寝ないと睡眠不足で調子を悪くするので、いかに少ない時間で効率のいい勉強をするか、ということばかりを考えていました。

特に数学は受験の山になる科目で、ここでいい点を取れるかどうかが合否に大きく影響します。

その時に身に着けたのが、最小記憶勉強法です。

これは数学の問題を解くときに、一番応用の利く解答法を身に着けることに集中するというものです。

問題を解くときに、その考えに沿って解いていけば答えが得られるという自分なりの「原則」をいくつか確実に身に着け、それを応用することで全体の8割ぐらいの問題をその場で考えて説いていこうという解答法です

残り2割の問題はその原則を使って考えても解けないので、最初からあきらめるという潔いやり方です。

そうすれば、覚えることは最小限で済むので、暗記が必要なほかの科に時間を回せます。

今でも私が美容外科の手術を考えるときはこの方法を応用しています。

イメージを確実に実現化でき、なおかつ長期間その結果を維持できるという代表的な手術方法をいくつか身に着けて、それだけで患者さんの8割が満足していただけるようにする、というシンプルな方法です。

詳細は次号で

基本的な診療姿勢を身に着けることが大前提と書いてきました。

そのうえで、次はいよいよ手術手技そのものになります。

大事なことは、手術結果が「必ず自分の思った通り」に仕上がり、それが長年維持される、そういった手術をすることです。

この段階で一気に患者さんの希望に合わせるところまで仕上げる、高度なゴールにたどり着くのはなかなか難しいので、まず自分の思い描いている結果を必ず実現化できるような手術をすることに全力投球です。

そのためには、自分の中で目指すイメージが確立されていなければいけません(何度も言いますが、この段階では患者さんの希望に左右されていはいけません、あくまで自分がいいと思う術後イメージです)。

これがない状態で手術に臨むのは、目的のない旅をするようなものです。

自分の中で設定している目的がなければ、自分の手術がよかったのかだめなのか判断基準をもてません。

これは瞼、鼻、輪郭、ボディすべての手術に共通しています。瞼なら二重の形や幅、瞼の厚みなど、鼻なら高さや形、輪郭もフェイスライン、ボディならボディライン、そのすべてで自分の中で思い描けることが必要です。

そのイメージをどこから得るかですが、対象は日常的にどこでも見つけられます。

身の回りにいる人の顔から、テレビやネットでいろいろな人の顔を見て、などいくらでも対象はあります。

要するに日ごろから意識して人の顔や体を見て、イメージ力を高めるということです。

そうやって、自分の中ですぐに術後のイメージが持てるようになればいよいよそれを実現する手術を考える段階になります。

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