先日5月26日、久しぶりに東京で行われた学会に参加しました。
まずはこのコロナ禍での現地学会開催の英断をされた学会長と関係者の方々のご苦労とご努力に敬意を表します。
私は水曜日の昼から行われた「小鼻」のセッションの座長と演者をおおせつかりました。
ほかの演者の方の素晴らしい発表に助けられて有意義なシンポジウムとなったのではないかと思っています。
私自身の個人的な感想は、たとえチェーン方式の美容外科クリニックの勤務医でも自分のポリシーをしっかり貫いて術後のフォローも怠らないように手術をされているドクターがいらっしゃることに驚いたことです。
鼻は一つの手術ですべての患者さんの希望をかなえることがむずかしい部位で、それゆえ厳密な手術適応を守るのが難しいのですが、それをきちんと意識して一つの手術の限界を見極めて診療を行うことは非常に大事なことです。
それゆえきちんと手術をしているドクターは、発表の中でわからないことはわからない、ということができます。
そういうドクターの発表態度には余裕すら垣間見れるうえ、質問にも冷静に聞いて誠意をもって答えていただけます。
逆に自分がすべてを網羅してなんでもできるような印象の発表をするドクターは日常診療での態度も傲慢なのではないかと思ってしまいます。
私も以前にそのような態度で発表していた記憶があり、思い返すと赤面してしまいます、大いに反省です。
話は変わりますが、来る9月末に大阪で日本美容外科学会があります(こちらはJSAPSのほうです)。
こちらの学会では、当クリニックの駅前院長の雄也先生が「脂肪注入」について発表します。
いったい注入された脂肪は何パーセント残存するのか、という疑問に正確に計測した結果を発表予定です。
余談ですが、今回の学会で併催されていた器械展示で中心になっていたのはやはり脂肪注入に関連した器械が非常に多くみられました。
yagoishi channelでもアップしましたが、脂肪注入はこれからますます発展する医療分野であると確信しました。
久しぶりにブログを書いています。
2週間後に美容外科学会の発表もあり、学会参加自体も久しぶりです。
しかもその学会はJSASのほうで、そこでの発表は初めてになります。
会長からずいぶん前から頼まれていたので今回は引き受けることにしました。
今回は「小鼻」に関するシンポジウムで、発表と座長を両方頼まれています。
そろそろ準備にかからなければとプレゼンの準備を始めました。
ここ5年ぐらいはずっと同じ方法で小鼻縮小手術を行ってきていて、その結果を改めて振り返って見てみるといい結果が出ていることに我ながら驚いています。
近いうちに小鼻の手術の動画もアップしようと思っています。
ここ最近20本ぐらい動画をyou tubeにアップしていますが、ご覧になっていただけましたでしょうか?
まだでしたらぜひご覧ください。
この動画は、スタッフや患者さんからいただいた質問を私が当日に知らされて何の準備もなしに即興でこたえる、という形式をとっています。
ですので内容は、ほかの動画とは一味も二味もちがう内容になっています。
聞き苦しい点は、優秀なスタッフの編集の力を借りて何とかなっているのではないかと思っています。
よろしくお願いします。
動画はこちら八事石坂クリニック – YouTube
今日は、医療における診断機器「MRI」の話です。
MRIといえば、病院だけでなく今や個人クリニックでも広く導入されてきている診断機器で、一般の方にも一度は聞いたことがあるのではないかと思います。
なぜいきなりMRIの話になったかというと、最近うちのクリニックの患者さんで診断が難しい事例(詳細は省略します)で非常に有用だったという経験をしたからです。
臨床症状やCTなどではわかりにくかった病変をMRIではしっかり検出することができました。
通常、美容外科や形成外科ではMRIが活躍する場はほとんどなくCTとはその点で対照的です。
ご存じのようにMRIはCTやレントゲン撮影とことなり、放射線に被曝することもなく脳内や血管病変などを描出することができ、特に組織内の質的変化を画像化することができます。
日ごろ我々美容外科医があまり活用することのないMRIについて少し調べてみました。
驚くことに、このMRIに関連する研究の歴史は長く(MRIの原理となるNMRの概念については70年以上前からです)、しかもこれに関連したノーベル賞受賞の業績が非常に多いのです。
さらにノーベル物理学賞・化学賞・医学生理学賞のそれぞれにNMRやMRIに関連した受賞者がいることにあらためてMRIの発見の偉大さを再認識しました。