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以前は、博士論文を提出して医学博士号を取得することが、医師として一つの目標でした。

今は、専門医を取ることのほうが重要とされる風潮がありますので、博士号にこだわる若い医師は少なくなりました。

私が30代(1990年代)のころは、ちょうどその過渡期にあたっていたため、博士号も専門医も両方とった医師が多く私もその例外ではありません。

前回の記事にも書きましたが、博士号の論文を作成するためには、日頃の診療の傍らでその準備をすることになり、それははかなり大変な作業になるため、出来上がるまでに数年かかるのが普通です。

論文の内容の真偽は、その結果がだれが行ったとしても同じ結果が出て(普遍性)、なおかつ何回でも同じ結果が出る(再現性)ことで証明されます。

過去に、私の博士論文のきっかけになった外国の論文の内容を日本で再現できないため、わざわざその人のラボ(オランダ)まで渡航し実際に現場を見せてもらった、という経験があります。

結局、再現するには論文に書かれていない、ちょっとした工夫が必要だったということがわかり、帰国してからはその後の自身の研究も順調にはかどった、という経緯があります。

いずれにしても世界のなかでまだ誰も発表したことのない研究内容を思いつき、科学的に実証し、それを論文にし、世界的な雑誌に掲載されるまでにはとても困難な長い道のりが必要です。

一般の方にはなじみが少ないかもしれませんが、我々医師のほとんどが少なくとも一片の論文ぐらいは書いています。

ただ英文による論文になると若干ハードルが高くなるため、それほど簡単に書くことはできません。

私も僅かですが、4編ほど英文論文を書いていますが、最初の論文には準備期間として3年ぐらいかかっています。論文はこちら

我々は形成外科や美容外科分野で世界的に認められている雑誌に投稿する目的で論文を作成します。

投稿された論文は、雑誌社から論文を査読する人に回され、価値のある論文かどうかを調べられます。

論文の内容に今までにない新しい知見が盛り込まれていてそれが科学的に正しい手法で証明されているかどうかなどを中心に査読されます。

私の場合は、5編提出して、1篇はイギリスの雑誌社に却下されました。

残りの4編も一部修正や加筆を求められた後にやっと掲載が決まる、といった経緯で、だいたいはそれが普通です。

科学的に正しい手法で得られた新しい知見であっても論文として採用されなければ何の意味もありません。

いかに自分が考えついた新しい知見を、客観的に科学的に証明できるか、そのための一番重要なものとして、データがあります。

データには写真であったり、数値であったりしますが、それは信頼性のあるものでなければいけません。

今回の騒動は、論文の肝であるこのデータの信頼性が失われているので、話になりません。

だからといってそれがSTAP細胞を否定することにはなりません。

STAP細胞の存在をもう一度、きちんとしたデータで示していただければそれでいいわけです。

最近JR東日本でC58という蒸機機関車が復活しました。

2~3年前にC61が復活し、ここのところちょっとしたSL復活ブームになっています。

蒸機機関車はエネルギー効率や環境問題の点からみると現在ではなかなか許容されるのが難しいものですが、それを上回る不思議な魅力のある乗り物のようです。

SLの実車にはそれほど造詣が深くない私ですが、模型とは違う実物の迫力には圧倒されます。

鉄道マニアであれば、蒸機を含めて車両に興味があるのはもちろんだと思いますが、もう一つ必ず興味を持つのが線路の幅です。

ご存じの方もいるとは思いますが、日本の鉄道にはおもに2種類のレール幅が存在します。

1067mmの「狭軌」と呼ばれるものと1435mmの「標準軌」と呼ばれるものです。

前車はおもにJR在来線、後者の代表は新幹線です。したがって新幹線の列車は、在来線を走ることはできません(逆も不可です)。

私の場合、電車に乗っているときはいつも線路幅が気になります。

名古屋の地下鉄でも東山線は標準軌で、桜通線や鶴舞線は狭軌になります。名鉄電車は狭軌ですが、近鉄は標準軌です。

東山線が標準軌である理由の一つは、おそらく名古屋で初めての地下鉄であるために当時名鉄との乗り入れを考慮してなかったからだと思います。

線路幅は、単に広い狭いということ以外にいろいろなことにかかわりを持っているところが興味深いのです。

実は鉄道模型にも線路幅と縮尺スケールによって、いろいろなタイプのものがあり、一番普及しているのがNゲージ(1/150 線路幅9mm)で、そのほかにはHOゲージ(1/87 線路幅16.5mm)、OJゲージ(1/45 線路幅24mm)といったものがありますが、実は線路幅にはもっと厳密に12mmや13mmといったものも存在します。

私のつくる鉄道模型は、日本ではマイナー中のマイナーな1/80 13mm(JMゲージ)を採用しています。

なぜ13mmかと言えば、1067mm(狭軌)の1/80は13.3mmだからです。

33番:鼻中隔延長術と鼻尖縮小術の症例写真を追加しました。症例写真はこちら

鼻先を中心に手術をしました。

最近 鼻の手術で心がけているのは、鼻の色々な面のdefinitionを意識しながら手術していることです。

definitionの意味は輪郭などと訳されますが、自分的には「きれ」というのが一番近いと思っています。

鼻背から鼻尖、鼻柱がだらだらと続いてしまうと鼻が丸く見えてしまうので、それらの境をできるだけ意識しながら手術しています。

この場合、軟骨フレーム形成だけでは難しく、皮膚の処理も同時に行ったほうが「きれ」が出るように感じています。

ただしこれを意識しすぎると、後々軟骨が透見されてしまうので、そのさじ加減がとても難しいと思っています。

春になって、カウンセリングが増えました。

相変わらず鼻の他院術後の相談もあり、その中には前医の診療について疑問を抱かれている患者さんからの依頼もあります。

前にも書きましたが、疑問の原因はほとんどが前医による術前カウンセリング不足によるもので、多少技術的な面で劣るところがあるにしても責められるほどではないケースが大部分です。

「術前説明」も形式的ではあるもののきちんとされているし、リスクについても十分とは言えないかもしれませんが、一応伝えられているようです。

ところが美容外科で一番大事な最初のカウンセリングが不足しているので、最初のボタンの掛け違いが起きてしまい、そのあとどんなにきちんと術前説明されようとも、さらにまともな手術がおこなわれようとも、患者さんの満足につながる結果にはなりません。

比較的良識のある前医であれば「なぜこれだけ術前にきちんと説明しているのに、満足していただけないのだろう?」と疑問に思っているにちがいありません。

真のカウンセリングとは、極端にいえば常に「手術はしない」という選択肢が用意されていなければいけないものです。

普通のクリニック側からいえば、宣伝費をかけてきてもらった患者さんに手術をすすめないという選択肢はあり得ません。

カウンセリングと称してはいるものの、それは最初から手術ありきの単なる術前説明にしかすぎない、ということを患者さんは肝に銘じて診察を受けるべきです。

また手術が不幸な結果に終わったとしてもそれがどんな結果であれ、前医を恨むのではなく、次からは美容外科というものをよく理解したうえで前向きに考えていただけることを望みます。

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