先日、「シルエットリフト」のプレゼンテーションのためにDr. Roberto Pizzamiglioの訪問をうけました。
シルエットリフトは糸でたるみを持ち上げる手術の一種です。
使用する糸はこのようになっています。
糸のところどころにノッチがつくってあって、これにコーンが10個ほどとめてあります。このコーンがたるみをひきあげてくれます。
このコーンは8か月~12ヶ月でとけてなくなるようですが、糸はとけません。
従来の「アプトス」よりは、組織を把持する力が大きいこと、術後に糸が動き回ることがないのでトラブルは少なそうです。
そこでDr. Roberto Pizzamiglioにこの「シルエットリフト」の効果について本当のところを聞きますと、やはりコンビネーション手術に使用することが多いとのこと。(彼は術後3年近いデータを持っていました。)
どういうことかというと、シルエットリフト単独で手術をするよりは、フェイスリフトと一緒に使用する機会が多く効果が上がるのはミッドフェイスのリフトとして使うのがいいようです。
このあたりを次回さらに詳しく報告します。
下眼瞼下制術は効果が出る人とあまり出ない人がいるようです。
以前の記事に書きましたが下眼瞼は受動的な動きをするので、この手術はこの受動的な動きを制御することで効果を発揮すると考えられます。
したがって効果が出やすい人はもともと下眼瞼の受動的な動きが大きい人、つまり目を開けたときに下眼瞼が上にあがってしまう人と考えられます。
下眼瞼の動きが少ない人にこの手術をしても効果がよくわかりません。逆に無理やりさげると下三白眼になって超不自然になってしまいます。
手術する前に効果が大きく出るかそうでないかが判定できるといいですね。
鼻尖をとがらせたり、高くするのに耳介軟骨移植が用いられます。
鼻尖にプロテーゼを使わない理由は、長年経過すると鼻尖の皮膚が薄くなって最悪プロテーゼが飛び出してしまうことがあるからです。
したがって、鼻背にはプロテーゼ、鼻尖には耳介軟骨移植をすることが多いのです。
耳介軟骨移植をする場合、自分の軟骨(鼻翼軟骨)がある程度強くないと支えがないためこの移植軟骨がうまく働かない場合があります。
この場合にも鼻中隔延長術を併用するとうまくいきます。延長術はこちらを参照
シミの治療でよくつかわれるクリームに、ハイドロキノンクリームがあります。
ハイドロキノンはメラニン生成抑制作用があります。
メラニンを増やさない、という作用です。もうすでにできてしまったメラニンを分解するわけではありません。
ハイドロキノンクリームには皮膚刺激性があります。
クリニックによっては、ステロイド軟膏に混ぜて院内製剤としているところがあります。この場合、長期間塗布を繰り返すと皮膚委縮がおこるので注意が必要です。
ステロイドが入っていないハイドロキノンクリームは塗布の仕方に気をつける必要があります。大量につけたり、擦り込んだりすることは皮膚の炎症を引き起こす原因になります。
予防するためには、掌で十分伸ばしておいてそっと顔につけるのがコツです。