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脂肪吸引で術後3年経過した患者さんを外来で拝見する機会がありました。

太ももと二の腕の脂肪吸引ですが、術後1年目のときに比べてかなり細くなっていてびっくりしました。本人の弁では体重は変わっていない、とのこと。

(お腹の脂肪吸引を受けられた患者さんは術後、油断して大食しウエストがもどってしまったということを聞くことがありますが、腕やふともも、顔などではあまりそういうことがないようです。)

四肢や顔の脂肪減量では、脂肪吸引が有効であるといえそうですが、術後の経過は上述したようにかなり長く見る必要がありそうです。

ふつう脂肪吸引は術後3か月や半年で完成といわれますが、その後数年間はさらに少しづつ細くなっていくようです。そのあたりのところは、以前の記事に取り上げた雑誌「形成外科」2月号の「脂肪吸引特集」にも書きました(その中で「脂肪吸引は術後1年は経過を見る必要がある」ことを強調しました)が、1年では足りなくて2~3年は変化する可能性があると考えたほうがよさそうです。

逆に、患者さんには術後3カ月の時点で、「ほそくなっていない」とか「変わっていない」と落胆する必要は全くないと言えそうです。

腫れぼったい上まぶたをすっきりする方法について。

まぶたが腫れぼったいと、眠たそうにみえたり老けて見られます。手術で皮膚のたるみをとったり、二重にするとさらに腫れぼったさが強調してしまうこともあります。(ハム状態といわれます)

上瞼の脂肪をとる手術は多くのクリニックで行われています。脂肪をとって二重にすると取れにくいといううたい文句でこれを薦めるところもあります。

この方法では眼窩脂肪をとるのが一般的ですが、効果がないことがあります。眼窩脂肪は目玉の周りを取り囲んでいる脂肪ですが、瞼にはこれとは別に隔膜前脂肪というのがあります。これはあまり知られていませんが、腫れぼったさの原因はこちらの方が大きいようです。

この脂肪の存在は、昔から文献で取り上げられていたのですが、とるのが難しいためかあまり注目されませんでした。

眼窩脂肪は、1~2mmの皮膚切開創から切除できますが、隔膜前脂肪はもう少し皮膚を大きく切らないと切除できません。通常、切開式重瞼術か眉下切開創から処置することになります。

処置の方法は、この脂肪を切り取ってなくす、あるいは脂肪を包んでいる筋膜を縫い縮めてコンパクトにするなどがありますが、私は後者の方法を愛用しています。

この方法は、加齢とともに瞼の外側がかぶさってくるような腫れぼったい瞼に特に有効です。

この手術法は、前回の記事に書いたコンセプトに基づいています。

今年も花粉症の季節がやってきました。昨日あたりからくしゃみが連発、耳の中までむずむずする感覚。1年ぶりの恒例行事といったとこでしょうか。

毎年この時期に思うのですが、肌の調子が悪くなる方が多いような気がします。通院されている患者さんの中で、突然今まで使っていた化粧品が合わなくなった、痒くなった、赤くなったとおっしゃるかたがおられます。

これにも花粉症が関係しているのでしょうが、防衛策としてはこの時期にはできるだけ肌に負担となるようなことを避けることが考えられます。特にこの時期に化粧品を変えるのはやめたほうがいいでしょう。新しい化粧品が、本当に肌に合わないのか、ただ肌のコンディションが悪いだけなのか、見極めるのが非常に難しいからです。

話は少しそれますが、女性にとって化粧品(特に基礎化粧品)の選択は、非常に難しい問題でこれで悩んでいる方は結構多いようです。どの化粧品がいいかをよく聞かれるのですが、正直にいってわかりません。

あえていえば、自分の肌のコンディションをよく見極めて調子のよくない時にも使えるものをさがす、ということぐらいでしょうか。

そういう意味では、この時期、逆に自分の肌に本当にあった化粧品をさがす最高のタイミングかもしれません。ただし、くれぐれも慎重に!。

またこの季節、美容外科にとっては一番忙しい時期でもあります。予約はお早めにされることをお勧めします。

年齢による顔の変化は簡単にいえば、「デコボコ変化」です。

顔の皮膚は骨に「留まっているところ」と「留まっていないところ」があります。留まっているところは年齢による変化が少なく、留まっていないところは加齢とともに膨れてくるため、顔の皮膚があたかもキルティング生地のようになってしまいます。この変化がわかりやすいところは、口角の横、目の下、目の上です。

現在の学会の流れでは、この留まっているところに注目が集まっています。留めているものがいわゆる「リガメント」でこれを使って引っ張り上げる方法が 「SMAS リガメント」法とよばれるフェイスリフトです。

これをわかりやすくいえば、キルティングの仕付け糸を全部はずし、生地全体を引っ張って表面を滑らかにする、それによって若々しくみえる顔を取り戻すということになります。

しかし、発想を変えて表面を滑らかにする方法を考えてみると、膨らんでいるところをへこませてもいいわけです。キルティングでいえば、しつけ糸をもっと増やしてふくらみをなくす、でもいいわけです。むしろこの考え方のほうが自然ではないでしょうか。

この仕付け糸と仕付け糸の間のスペースに注目して、これを「狭くする」あるいは「つぶす」ことで若返りをはかるという考え方です。

コンセプトがきまれば、あとは方法です。このスペースを減らすための方法として考えられるのは、1手術による方法、2物理的エネルギー(熱など)による方法、3生物学的変化(生体接着剤、GFなど)による方法、4化学的変化(組織の癒着を惹き起こす物質の投与)による方法です。

このスペースは皮下ではなくて、もう1段階深いところ(SMASの下)にあるため、従来のサーマクールの様なものではエネルギーがとどきません。当面は、手術による方法をとることになりそうです。

手術中に、このスペースを観察してみると正体は筋膜に包まれた脂肪です。動きの大きいところ(口角の横と上眼瞼)は筋膜が多く、動きの少ないところ(下眼瞼)は脂肪が多いようです。

ギリシャ時代のベイディアスが初めて使ったといわれる黄金比ですが、すぐれた絵画や彫刻などに見られる比のことをいいます。身近な例では名刺やカードの縦横比にも黄金比が見られます。

黄金比の近似値は1:1.1618、約5:8になります。

この黄金比ですが、美しいとされる顔の中にもみられます。学会で聞いた話ですが、目の見開きの高さと、まつげから眉毛までの距離にもこの黄金比が適用されるようです。

興味深いのは女性と男性とでこの比が逆になることです。上記の比(目の見開きの高さ):(まつげから眉毛までの距離)が、女性では1: 1.1618、男性では逆に1.1618:1になるそうです。(男性の眉毛は低いほうが好ましい)

美しい人の目と眉毛の距離を計ってみるとこの比か、もしくは近い値になっているかもしれません。一度計ってみてください。

今日はヴェリテのHPなどでもおなじみの「真珠の耳飾りの少女」について。

この絵は17世紀、オランダの画家フェルメールによって描かれたものですが、少し前に映画の題材になってすごく有名になりました。フェルメールについてはほかに30数点の作品が知られていて、たくさんの資料がありとても興味深いです。

この「真珠の耳飾りの少女」は現在オランダのハーグにあるマウリッツハイス美術館に収められています。資料によると1902年にハーグの資産家コレクター、デス・トンプという人から遺贈されているようです。

興味深いのはこのデス・トンプという人は1881年にこの絵をオークションでたったの2ギルダー30セントで買ったという事実です。ユーロ換算すると1ユーロ=2ギルダー20セントですから、日本円にして160円ぐらいでしょうか。いくら130年まえとはいえ、安い(同時期に購入されたフェルメールの別の作品が3000ギルダー弱もしています)。

「美の真実」はお金の問題ではない、ということでしょうか?

ちなみに私の好きなフェルメールの絵は、この絵ではなく「手紙を書く女」です。実物は見たことはありませんが、オランダのロッテルダムに行く機会があれば、一度見てみたいです。

上瞼を大きく開くようにする手術「眼瞼下垂手術」は、眼頭側が非常にむずかしい。眼尻側は簡単に開くのですが、眼頭側がなかなか開きにくいことが多いのです。この手術をしたことのあるドクターならきっと経験があると思います。

実際に目の修正手術希望の患者さんでもここの部分が下がっていることを訴える方が多い様な気がします。

原因は、眼頭側の挙筋筋力が弱いことが考えられます。もっと詳しくいえば、以前の記事で書いたことがもともと存在していることが原因ではないかと考えています。手術中に観察すると、眼尻側に比べて眼頭側の眼窩脂肪が奥に引っ込んでいて腱膜が何重にも分かれてしまっていることが確認できます。このあたりの解剖については最近美容外科学会でも指摘されています。

最近ではこの眼窩脂肪の固有膜を前進して瞼板に固定することをしていますが、見事に眼頭側が開くようになります。つまり瞼板のレベルと真の挙筋腱膜のかい離が眼頭側に行けばいくほど大きいと考えられます。

最近、患者さんから要望の多い目にこの人の目があります。

この人の目の特徴は、眼頭側の上瞼の開き方が大きく眼尻に行くにしたがって上瞼の開き方が小さくなるところにあります。(下瞼の外側が少し下がっているのも特徴ですが・・。)今日書いたことから考えると日本人には天然でこの眼が存在することは稀ということになります。

上記の方法で手術をすれば、この眼を手に入れることもそれほど難しくはないと考えます。

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