美容外科医になるためにその12~煩悩を捨てて

ちょっと乗ってきたので前回記事の続きを書きます。

カウンセリングについて、です。

一般的に美容外科医は術前の「カウンセリング」の重要性を知っていますが、本当に患者さんが満足できる「術前カウンセリング」を何人の先生が行い得ているか。

美容の手術を受けて不幸にも不満足な結果で悩んでいる患者さんの一番多い訴えは「不十分な術前カウンセリング」なのです。

内容はともかく、少なくとも十分に時間をかけて「カウンセリング」をおこないえているか・・・。

ところが現実は術前カウンセリングが数分・・・という信じられないところが圧倒的に多いのです。

これから美容外科医になろうとしている先生がたにとってもそんなことは信じられないかもしれませんが、実際に30分以上のカウンセリングを続けるのは最初は大変なことです。

なぜならそれだけ時間をかけているとどうしても患者さんの望まないことまで言及することになるからです。

そうなればなるほど手術を受ける気満々の患者さんの意気が消沈していくのが手に取るようにわかります。

何度かそれを繰り返していると美容外科医はだんだんカウンセリングに時間をかけるのを「逆効果」と考えるようになります。

目の前から「手術の機会」と「売り上げが消える」ような行為をだれが好き好んで行うでしょうか?

その結果悲しい「美容外科医」が出来上がるのです。

とりあえず簡単なカウンセリングで患者さんを手術に持ち込んだもの勝ち、と考えるようになります。

でも患者さんの満足度を最優先に考えるとこれではだめなのです。

とても難しいことですが、最初は「手術の機会」「手術の売り上げ」はなくなっても仕方がない、と自分自身に言い聞かせながらひたすら患者さんが満足するカウンセリングを行わなければいけないのです。

要するに美容外科医が本来持っている煩悩を捨てて患者さんと向き合わなければならないのです。

これはとても苦しいことですが、私のような煩悩の塊のような人間が苦しまずにできるようになるための秘訣のようなものはあります。

それは次回で・・・。

美容外科・美容皮膚科
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