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院長ブログ > 院長ブログ > 顔面骨手術

美容外科手術の発展には目覚ましいものがあります。

これは人間の欲望が無限にあり、美容外科はそれにこたえる使命があるからだと思います。

ただし今のところ「ここの部分は手術で治すことは難しい」というところがあります。

それは眼球の位置を変えることです。

とくに問題になるのは、「寄り目」「奥目」です。

眼球は眼窩骨というくぼみの中で眼窩脂肪に包まれて浮いている感じで位置しています。

眼球の位置を変える、ということはこの眼窩内容量と眼球のバランスを変えるか左右の眼窩骨の位置関係を手術で変えることになります。

実はこういった手術は「形成外科領域」では可能になっています。

スポーツ選手で有名になった「眼窩底骨折」の場合、眼窩の底がぬけてしまい眼球に対して眼窩内容量が増加しますので、眼球陥凹が生じます。

眼球が陥没すると「奥目」になるのでこの治療法を美容外科に応用すれば「奥目」の解消は理論的に可能になります。

しかし眼球の動きは非常に繊細で、眼窩内容量を変えると眼球の動きに少なからず影響がでます。

さらに美容外科では左右差をできるだけなくす手術をしなければならずその微妙な調整はかなりむずかしいとおもわれます。

要するに「奥目」を直す手術はなくはないのですが、美容外科の手術としてはアバウトすぎて実質的には無理だとかんがえられます。

「寄り目」に関しても、眼窩骨を眼球とともに一塊にして切り出して外方に移動させる、という手術は形成外科では以前から行われています。

しかしこの手術では「異常形態」を「正常形態」に近づけることはできるものの「正常形態」を美しくする、というレベルのものではありません。

何故ならこの手術の侵襲が大きすぎて、繊細な眼瞼組織や眼球の繊細な動きを損なう可能性が大だからです。

このように「奥目」「寄り目」は現在の美容外科手術で治すことは難しいと考えられます。

全体の顔のバランスを考えるときにここが限界点として立ちはだかることがあります。

前額形成は小顔戦略の中で重要な手段の一つです。

女性の場合、丸いおでこはかわいらしさの象徴にもなります。

また鼻をこじんまりと見せるにも重要なポイントになります。

ただし、何でもかんでも丸く前に出ていればいいというものではありません。

日本人が好む自然な前額の形について書いていきます。

よく韓国整形でみられるような前額形成はとにかく丸いという感じでわざとらしいからいやだといわれます。

「イルカ」を彷彿させます。

詳しくは「ゴンドウクジラ」でした、これはこれでかわいいですよね笑。

こんな感じだと眉毛の上に段差もみられるし、「とってつけた」感があります。

 

自分であればこんな感じの前額がいいと思います。

おでこの生え際寄りにトップが来るような前額が自然なかわいらしさを醸し出しているのではないかと思います。

このような前額は、前額が「立って」みえることで広く見え、それが小顔効果につながります。

脂肪注入にしてもハイドロキシアパタイト(HA)による前額形成の場合にも常にこのような形態を意識して手術をしています。

もちろん患者さんの好みもあると思いますので常にこのパターンがあてはまるとは限りません。

特に堀の深い「西洋人」もどきを目指す患者さんの場合は、もっと全体に前に出すことが必要と思われます。

そうなると脂肪注入では複数回の手術が必要ですし、HAではHAそのものがとても高額なのでコストがかかりすぎます。

その場合は材料代の安価なシリコンや骨セメント(アクリル樹脂)が適応になると考えられます(値段は1~2桁ちがいます、安っ笑)。

いずれにしても、前額形成を女性らしいかわいらしさを目的として小顔効果の一環にもなりアップノーズが似合うように、ということを考えると、前額の生え際寄りにトップが来るように脂肪注入するのが一番いいのではないかというのが私の考えです。

前掲の学術論文や著書にもこの「脂肪注入による前額形成」について詳しく書いていますので興味のある方はそちらを参考にして下さい。

前回は脂肪注入による前額形成術について書きました。

今回は何らかの理由で脂肪注入できない場合の前額形成です。

生体親和性から考えるとハイドロキシアパタイト(HA)による前額形成が適応になります。

確かにHAによる骨形成は、整形外科・形成外科でも一般的になっているようで術後のHAの状態をみると患者さん自身の骨と完全に一体化して見分けがつきにくいほどの親和性を示していました。

使用できる材料の形態も、ペースト状のものから顆粒状のものまであり使用状況によって使い分けられるようになっています。

前額形成の場合はペースト状のものが使いやすいのですが、使い方には注意が必要です。

一番まずいのは、ペースト状だからと言って小さな穴から前額の皮下に注入する、といった使い方です。

これは患者さんにとっては傷が少なくてすむという一見メリットがあるように思えるのですが、このような使い方は注入後のHAをドライな状態で硬化するまで待つことができないので、一部完全硬化が得られず術後の感染や不良肉芽形成などのトラブルをおこします(他院の術後で実際に見られたトラブルです)。

やはり後頭環状切開をもちいて前額骨を完全に露出した状態でHAを骨に直接乗せて完全硬化するまで30分以上待つ必要があるようです。

うちのクリニックでは5年以上経過した患者さんの検診をしておりますが、非常に美しい自然な形態が得られていて境目を触れることもなくスムースで、トラブルがないことを確認できています。

また後頭環状切開による被髪頭部内の傷は目立ちにくく髪の毛をかき分けてようやく確認できる、という程度です(クリニックには術後の傷の写真の用意もあります)。

方法論はこのあたりにして、前額形成で気を付けたいことを次回に書きます。

鼻翼基部プロテーゼ(PNI)の続きです。

この手術のリスクについて説明します。

内容がほぼ学会レベルの話になります。

プロテーゼの位置のずれ、口腔内への出っ張り、サイズ不適合

口唇知覚障害、違和感、感染などです。

当クリニックの過去の統計から、これらが原因での再手術率は3.3%でした。

大部分が医師の技術不足によるものですが、術後の違和感は患者さん側の要因が大きいと思われます。

術後数日は笑った時に唇が持ち上がりにくく感じるようですが、普通は1週間ほどで改善します。他人から見てわかるものではありません、本人が感じるという程度です。

他院の修正例はかなり難しく、特に術後にプロテーゼを安定させるのが困難でした。原因は前回の手術術後の瘢痕によって安定したポケット作成が難しいことです。

プロテーゼの固定に関して、わたしは特別なものはしていません。適正な範囲の剥離ができれば術後の移動はそれほどおきません。

プロテーゼは手に入る専用のものを用いていますが、厚さが7mmまでですのでそれ以上のものは特注になります。

厚みに関しては、鼻翼基部の陥凹の程度によりますが、7mmまであればほぼ対応できます。

あまり厚いものを入れると術後の違和感が増す傾向にあります。

プロテーゼは左右独立したものを使っていますが、左右が鼻下でつながっているタイプのものもあります。

これは慣れていない術者でも適切な位置に挿入しやすいのと鼻柱口唇角を増大させる効果もあると思われますが、他院の術後でかなり悲惨な結果になっていた症例を見ていますのでうちでは使っていません。

「リスク」と「得られる効果」を合わせて考えても、この手術は有効性があると思います。

ただし形成外科トレーニングで顔面骨の解剖を熟知し顔面骨手術の経験があるドクターで、なおかつこの手術になれている術者が行えば、という条件付きです。

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