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鼻先の手術で鼻中隔延長術(SEG)が大事ということを書きました。

SEGは鼻先の動きを犠牲にして鼻先の位置高さ、形を決める手術ということも書きました。

ここで、鼻先の動きを犠牲にして大丈夫なんですか?という疑問に答えます。

鼻先は動いたほうがいいです、どちらかといえば。

動くに越したことはないけれど、手術をするうえで鼻のバランスがとりやすくなり、ひいては顔全体のバランスがとりやすくなるなら多少動かなくてもしょうがないかと思います。

結局は、SEGはパーフェクトな手術ではないけれど、患者さんにとってはとても有用な手術だと思います。

どんな手術でも多少の犠牲は払います。

考え方として近い手術は、眼科の「白内障」手術を思い浮かべてください。

白内障手術は、自分の濁った水晶体を取り出して代わりに人口レンズを入れる手術です。

水晶体はそれ自体の形が変わりピント調節ができるようになっています。

ところが人口レンズにしてしまうとピント調節ができなくなります。

ただ、濁って見えなくなる水晶体よりも調節性のない人口レンズのほうがはるかにましなので、多くの人が受けています。

顔のバランスの中心である鼻先が理想の位置と高さになるなら、多少動かなくてもしかたないか、ということです。

鼻の手術で鼻尖の重要性について書いてきました。

鼻先には左右への動きと上下の動きがあります。

術後に問題になるのは上下の動きで、鼻先が垂れてしまったり、鼻先が上に引っ張られたりという移動です。

この術後の移動を抑えるにはどうしたらいいかを考えると、軟骨移植の方向は自然に決まってきます。

わかりやすく言えば、横たえるように移植するのではなく縦方向に移植する必要があります。

家で例えると柱を立てるようなイメージです。

これが理解できれば、鼻先の位置を変えて維持するのに、鼻尖軟骨移植(横たえる移植)だけでは難しいことがわかります。

鼻尖の皮膚が厚い場合はなおさらです。

鼻先の手術で鼻中隔延長術をしないことは、術後の鼻先の位置がどこに行くかわからない、という前提になります。

何故なら、術後3~6か月ぐらいは鼻先に瘢痕拘縮によるけん引力が加わって、鼻は短く低くなるように変わっていくからです。

鼻中隔延長術(SEG)における移植軟骨の固定方法について

固定で重要なことは、強固な固定と直線的な延長です。

まずは1枚の軟骨を使って移植固定する方法

 

青が鼻中隔軟骨 赤が移植軟骨

上が端端固定 下が重ね固定 それぞれ左が側面から見た場合 右が正面から見た場合

常識的にどちらが強く固定できるかわかりますよね 正解は重ね固定(下)です。

端端固定しかされていなかった患者さんの修正をしたことがありますが、患者さんの希望は全く何も変わらなかったのでもう一度やり直してほしいというものでした。びっくりされるかもしれませんが修正例ではよくあるパターンです。

それでは下の方法が完璧か?といえば弱点はあります。それは曲がりの問題です。片側だけで固定するので延長すればするほど曲がりやすくなります。移植軟骨に何を選択するかにもよりますが若干強度の問題もあります。

複数枚の軟骨で固定する方法については次回以降で

前回の続きです。

鼻中隔延長術(SEG)が鼻尖の手術では必須であることを説明しましたが、昨日の患者さんがなぜ修正が必要になったかを考えましょう。

うちのクリニックでは、鼻の手術の術後修正手術が多いのですが、1/3がSEGの修正になります。

SEGと一口に言っても、いろいろな方法があります。

基本は軟骨移植術になりますが、移植材料、固定方法、によって本当にいろいろな手術がなされています。

昨日の患者さんは小さな鼻中隔軟骨を採取して延長に用いていました。固定方法は端端で両側からメッシュ(正体は不明 人工物)で挟み込んで固定してありました。

これに鼻翼軟骨が固定してあるのですが、全く固定性のない鼻先となっていました。

鼻尖をリジッドに固定しないことが大事でナチュラルという方もいますがそれは本末転倒です。

そのやり方で術前に考えている鼻先の位置が実現・維持できるならいいですが、前々回で書きましたバランスの中心になる鼻尖が動いてしまっては手術全体のプランニングができません。

SEGで大事なことは、具体的に言うと移植材料の問題と固定方法になります。

ところが驚くことに、決まった方法があるわけではないので術者の好きな方法で行なわれています。

この問題、長くなりますので次回に続きます

昨日も鼻の超困難な修正手術でした。

こじんまりした鼻にしたいという患者さんで、過去に鼻中隔延長術(以下SEG)を受けたにも関わらず、鼻先がさがってしまい鼻全体が大きく見えてしまう、という状態でした。

こじんまりした鼻を実現するには、鼻の始まりを下げることと鼻先をアップノーズにすることが重要です。

少なくとも鼻尖の位置が術後に変わってしまっては、術者の意図あるいは患者さんの希望を叶える手術は難しくなります。

鼻尖の位置をコントロールしそれを維持する、これが鼻尖の手術のもっとも重要な目的になります。

しかし、これがまた最も難しい手術になります。

鼻の穴に指を入れて前に出すようにして笑ってみるとかなりの力で鼻先を下げる力が働いていることが容易に理解できます。

この力が術後の鼻先にずっとかかっているわけで、相当な固定力がないと維持できません。

話が前後しますが、具体的にはSEG以外にこれを実現できる手術はありません。

患者さんの中には(一部美容外科医も)誤解しているようですが、SEGは鼻を長くする手術と考えている人がいますが、この手術の本当の目的は「鼻尖の動きを犠牲にして位置と高さを決めてそれを維持する」ことです。

まずはここまで理解していただくと鼻の手術の第1歩がクリアです。

続く

鼻はバランス手術だと申しました。

「バランス」を考えたとき、その中心になるものがあるはずです。

中心があった方が手術のバランスを取りやすいともいえます。

では鼻の手術を考えたときにこの中心になるものは具体的に何か?

それは鼻尖だというのが私の考えです。

鼻尖の高さ、位置、形、そういったものが決められればそれに対して鼻背はどうか、鼻柱はどうか、鼻根部はどうか、それらが決まれば次は眉間はどうか、前額はどうか、

鼻柱が決まれば、それに対して鼻翼はどうか、頬はどうか、上口唇はどうか、上口唇に対して口角はどうか、下口唇はどうか、頤はどうか、

鼻尖に対してこれらをどうバランスをとっていくかの具体的なライン、関係は存在し、詳しくは教科書に掲載されています。

鼻尖を決める、ということが鼻の手術をすすめる上での出発点です。

ところが、、ご自分の鼻先を触ってもらえばわかると思いますが、360度どのようにも動かせてしまうのが鼻尖です。

容易に動いてしまう鼻尖が鼻の手術の中心点にせざるを得ない、ここに鼻の手術の難しさがあるのです。

続きは次回で、、、

鼻の手術は瞼よりも難しいことが多いといわれています。

その原因はいろいろあるのでしょうが、目周囲の手術の目的が単純なことが多いのに対して鼻は複雑なことが多いからと考えられています。

目は大きくパッチリしたいと考える人が多く、結果的にそうなれば確かに満足する人が多いのですが、、、

鼻は、大きくなればいいとか高ければいいとか、そう単純なものではないことが多いのです。

鼻の手術は、よく「バランス」が重要といわれます。

ということは決まった答えがないということになります。

患者さん一人一人に答えを見つけていかなければならないので術前のカウンセリングにも時間がかかり大変です。

しかし、一番鼻の手術が難しい真の原因は、鼻の手術だけで終わらないことが多いから、と私は考えています。

バランス手術といわれるのであれば、鼻を「何」とバランスをとっていくのか、

そこには前額、眉間、頬、目周囲、口唇、頤など結局顔のすべてのパーツが関係してきます。

輪郭まで関係する場合もあるのです。

つまり、鼻の手術は、顔のすべてのパーツとのバランスを考えながら、場合によってはそのすべてに手術を考えなければいけないので、術者に必要とされるのは、行ってみれば美容外科手術総合力になります。

ここが鼻の手術の難しいといわれる原因と思われます。

次回は鼻の手術その2です。

今まで解剖が大事だとさんざん申してきましたが、解剖の知識が逆に現実を見誤らせることがあります。

解剖がすべてだと思い囚われすぎると解剖学的な名前のない構造物は、存在していても認識できなくなるからです。

手術中は、目の前にあるものを素直に見る目を失ってはいけません。手術中は決して思い込みで突き進んではいけないということです。

例えば上眼瞼挙筋腱膜でも「1枚のもの」と決めつけてしまうと一番重要なものを見失うことがあります。

数枚が重なっているかもしれない、それがばらばらになっているかもしれないと思って手術をすすめると全然違った結果になります。

結論から言うと挙筋腱膜の中でもっとも求心的な、つまり眼窩脂肪に一番近い膜、これが一番パワフルな腱膜であることが多いのです。

だから隔膜を切開し、必ず眼窩脂肪を確認することが重要になってきます。

このはがれてしまっている求心的な膜を遠心的な膜(一般的に挙筋腱膜と思われている膜)に固定するだけで開瞼が十分になることがあり、これを瞼板にまで固定してしまうと場合によっては瞼が上がりすぎてコントロールが難しくなることがあります。

上眼瞼の話が続きましたが、まだ3分の一も進んでいません。しかし同じテーマが続くと飽きますのでいったん上眼瞼をお休みして、次は鼻について記事を書きます。

上眼瞼挙筋腱膜の話が続きます。

上眼瞼の手術で大切なことはもっと他にもたくさんありますが、ここを理解しないとなかなか前に進みませんので少し難しい話でも我慢して聞いてください。

ここからは、形成外科トレーニングを終了しているドクターであることが前提での話になります。

上眼瞼挙筋腱膜は1枚の膜、というように理解していますでしょうか?

もしこのように理解していると、隔膜を切開して眼窩脂肪を確認するということがあまり重要ではなくなります。

隔膜を切開せずに挙筋腱膜と思われる部分を糸で瞼板に固定すればいい、という術式になります。

ところがこれでは眼瞼下垂が改善しないことがあります。

とくに瞼板癒着による切開二重を受けた患者さんの術後修正を手掛けていると、挙筋腱膜の離開という現象に直面して、下垂が容易に改善しないことがあります。

これを理解するにはまず挙筋腱膜は元々数枚の膜が重なってできているもの、と考えればつじつまが合います。

このことは数年前に「美容外科学会」で発表していますが、切開二重の修正をよく手掛けている先生からは賛同を得られました。

その時の理論というのが「1枚まわし」理論です。

相撲が好きな人はピンとくると思うのですが、相撲取りの回しが何重にもなっていることから挙筋腱膜をこれにたとえたものです。

「まわし」の全部に手がかかると相手を強烈に持ち上げることができるのですが、表面の1枚だけしか手がかからないとバラバラになって伸びてしまい吊り上げる力が相手にあまり伝わりません。(最近引退した稀勢の里がよくやってました笑)

これと同じことが挙筋腱膜にも言えるのではないか、というのが私の長年の他院修正経験による推論です。

上眼瞼の手術その5 に続く

埋没法、切開法に限らず術後に二重の幅が思ったより広くなってしまった、という経験は多くの術者、そして患者さんにもあるものです。

これは前回の記事に少し書きましたが、二重の手術をすることで一過性もしくは永久的に眼瞼下垂状態が起きることが原因とかんがえられます。

埋没法、切開法に限らず二重の手術をすることは多かれ少なかれ開瞼に負担をかけることになるので、術前に一見眼瞼下垂ではない患者さんでも目力に余裕がない場合、二重手術をすると容易に眼瞼下垂状態になります。

一般的に二重の術後、患者さんが一番不安に思い、術後検診で術者に尋ねることが多いのはこの点です。

「一体いつになったらこの腫れがおさまって二重の幅がせまくなるんですか?」

正直にいうと挙筋腱膜を無視した切開二重術では、2週間でよくなるのか3か月かかってしまうのかわからないのです。

これではダウンタイムに限りがある患者さんは困ってしまうし、術者も不安を抱えたまま患者さんに対応しなければいけないのでストレスです。

埋没法だと、開瞼への負担はそれほど大きくないのでよほど幅広にしない限り下垂状態は一過性で2週間もあれば完成に近づくし、最悪糸抜去という手もあります。

しかし切開法はそういうわけにはいかないので困ってしまいます。

ここに切開二重に挙筋腱膜の処理をルーチンにする理由があるのです。

上眼瞼の手術 その4~

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