フェイスリフト

フェイスリフト

フェイスリフトは美容外科手術の中でもっともポピュラーかつ古典的な手術です。
アメリカでは「脂肪吸引」と「フェイスリフト」が毎年もっとも多くおこなわれる手術の双璧です。
フェイスリフトはたるんだ顔の皮膚を引き上げることが目的ですが、その部位によって、前額リフト、こめかみリフト、ほほリフト、頸リフトがあります。
なかでももっとも多いのがほほリフトです。
以下断りがない場合は「フェイスリフト」=「ほほフェイスリフト」として説明します。

フェイスリフトの特長は、見た目の変化があきらかで効果の持続期間もほかのどの方法よりも長いことが挙げられます。

しかし1口にフェイスリフトといっても、実際にはいろいろな方法があり、その方法によって効果のばらつきが大きいといった事実もあります。
フェイスリフトは耳の前に創が必ず付きますので効果があまりない方法は意味がありません。

フェイスリフトの手術法で重要なポイントを簡単にあげてみました。
それは次の3つです。

「どこを剥離するか?」「どこまで剥離するか?」「なにを牽引するか?」です。(「剥離」とは「はがす」という意味です。)

1.どこを剥離するか?

フェイスリフトはまず引き上げたい部分の皮膚や皮下組織を剥離します。
たるんだ皮膚を上に引っ張り上げるにはいったん元の位置から皮膚・皮下組織を剥がさないと移動できないからです。
このときに「どの深さではがすか」が問題になります。
皮膚の下かSMASの下か、で方法が大きく「皮弁法」と「SMAS法または筋皮弁法」の2つにわけられます。

※SMAS:
Superficial Muscular Aponeurotic Systemの略。皮膚の下にあるいくつかの筋肉を含んだ筋膜。
これに含まれるものとして広頸筋、眼輪筋、口輪筋などがありそれらに囲まれた部分の筋膜をさす。

筋膜

たるみよりも皮膚のしわを解決するのであれば皮弁法を選択することもありますが、本来のたるみ取りの場合はSMAS法のほうが効率的で効果の持続期間も長いといった利点があります。

2.どこまで剥離するか

次にSMAS下をどこまで剥離するかを決めます。
古典的なSMAS法は顔の側面と前面の境界(だいたい咬筋の前縁)まで剥離しますが、この場合牽引力が前面まで伝わりにくいため肝心なマリオネットラインや法令線が改善しません。 さらにこの境界線にそって、いわゆる「リガメント」が存在します。
この「リガメント」は顔面骨とSMAS、SMASと皮膚をそれぞれ連結しています。
したがって「リガメント」がそのままだとSMASの動きが制限されます。

したがって、耳の前でSMASを牽引してもその力はこの「リガメント」で打ち消されそこより前には力が伝わりません。
したがってこの「リガメント」も切離してさらにこの前の部分まで剥離を進めることで牽引力が顔の前面まで伝えることができます。
この方法を「拡大SMAS法」といいます。

現在のフェイスリフトのSMAS法はほとんどがこの拡大SMAS法になる理由はここにあります。
この拡大SMAS法によって作成された「SMAS」を含めた筋皮弁に眼輪筋まで含めた方法を「Composite rhytidectomy」といいます。

※rhytidectomy:ラテン語でface liftの意味を表します。

SMASの下で剥離するときに一番問題になるのは、顔面神経です。
顔面神経は耳の前では深い所にありますが、顔面の前方に向かうと徐々に浅くなってきます。
したがってこの剥離面と顔面神経が徐々に近くなってきます。
SMAS法によるフェイスリフトの術後合併症に「顔面神経麻痺」があるのはこれが理由です。
したがって術前には「顔面神経麻痺」の説明が必ずあります。

剥離の範囲の前方をどこまでにするかは難しい問題ですが、少なくとも咬筋の前縁までは剥離しないと「リガメント」を切離できないのでここまでは必要です。 大頬骨筋まで剥離する場合もありますが、先ほどの顔面神経麻痺がおこる可能性が高くなります。

3.何を牽引するか

何を牽引するかは、どこを剥離するかで決まってきます。皮膚の下で剥離すれば皮膚を牽引することになります。
皮膚を引っ張ると術直後は皮膚がピンとなるため、手術は大成功したかのようになりますが、術後3カ月もするとほとんどもとに戻ってしまいます。その理由は皮膚の伸展性にあります。妊婦のおなかを想像してみてください。
皮膚は延ばされるとその分だけ伸びてしまい、またたるんできます。さらに引っ張ると同じ事が繰り返し起こります。
最後にこれ以上皮膚が伸びなくなるとそれ以上たるみませんが、その時の顔は表情のないひきつった顔になっています。

SMAS下で剥離した場合はSMASを牽引することになります。SMASには皮膚のような伸展性はありません。
また皮膚はほとんど引っ張らなくてもいいので、皮弁法のようなことがおこりません。出来上がりも自然な表情が保たれます。
通常のSMAS法ではSMASの後端を引っ張ることになります。

SMASの前方にある「リガメント」の切離断端を牽引すると、顔の前のほうに牽引力が加わるため効果が倍増します。これを「リガメント法」と言います。

このように「拡大SMAS法」で「リガメント法」による牽引固定を行うのが現在のフェイスリフトのなかでももっとも確実な方法になりますが、この方法を正しく行うと手術時間は顔面両側で4〜6時間ぐらいかかってしまいます。
また皮膚とSMASの間の緩みにはこの方法は無効です。
特にミッドフェイスの部分のたるみを取るのが難しいのでここだけ皮弁法で行う医師もいます。
しかし手術としては非常に煩雑で一般的とはいえません。

image

<私の現在おこなっている方法、もしくはお勧めする方法>

フェイスリフトを効果的にしかも低侵襲でおこなう方法としては、ほほの部分は「拡大SMAS法」+「リガメント法」で行い、頸とミッドフェイスは「シルエットリフト」によって効果的かつ低侵襲におこない、二重あごが気になる人にはここの脂肪吸引を追加する、というものです。

この方法の利点は、口元のたるみは確実な手術で行えることで、再発しやすいこの部分を長期間リフトすることができます。首とミッドフェイスは牽引するのが難しく確実な効果のある手術を低侵襲で行うのが非常に難しい場所であるため、「シルエットリフト」を有効に使います。顔の皮下脂肪が厚い場合、これを吸引することで皮膚を軽くすることができかつ皮膚を引き締める効果もあります。

耳の周りの切開創は丁寧に縫合すればそれほど目立ちません。術後のダウンタイムもこの組み合わせだとそれほど腫れませんので、1〜2週間で十分です。

ページトップへ戻る

症例写真

image

arrow その他の症例はこちらから

料金表はこちら

ページトップへ戻る
parent