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今月末に美容外科学会があります。

以前からお知らせしているように、今回の学会は鼻の手術のビデオパネリストで演題発表を依頼されています。

もう一つ、鼻の一般演題の座長を仰せつかりました。

ほかの演者の発表の進行役ですが、発表全体のポイントをよりわかりやすくするためにコメントをすることもあります。

普段私がほかの演者の発表を聞くときに一番大事にしているポイントは、発表の中で使われる術前術後の写真の正確さです。

もう一つのポイントは術後の写真(結果)が術後どれぐらい経過したものか、という点です。

これが長ければ長いほど、その発表の価値は高いと判断します。

理由は・・・

短期的な結果も大事ですが、長期的な結果は美容外科という科の性格上我々がそれを得ることがとても難しい、という点が一つ。

もう一つは、数年経過することで手術の結果は微妙に変わってくるという点です。

この事実は患者さんにも容易に理解していただけると思うのですが、逆に我々美容外科医のほうが忘れがちです。

とかく手術の好きな美容外科医は手術方法のアイデアに走りがちになります。

それも重要でしょうが、その手術の長期的な結果はどうであったか、ということが十分に検討されていないアイデアは患者さんの利益にはならないということです。

結果のよし悪しではなく、検討した結果どうであったか、ということが重要だと考えます。

そういう発表は美容外科医、患者さん双方に利益をもたらします。

少しずつ暑くなってきました。

カウンセリングの時に、患者さんから聞かされるものに

「先生、自然な感じにしていただければいいんです」

というのがあります。

この言葉の中には、

・・・それほど大がかりなことをしなくても私は大丈夫ですヨネ・・・

というお気持ちが込められているような気がします。

我々からすると・・・

「自然な感じ」というものほど難しいものはない、というのが実感です。

特に鼻の手術にはこれが当てはまることが多いようです。

まず鼻は、鼻自体のバランスを考えると同時に顔の中での鼻のバランスも考えないといけない、ということがあります。

さらに、患者さんそれぞれの持つ「自然な鼻のイメージ」に結構なばらつきがある、・・要するに好みが分かれることが多い、ということも関係しています。

わかりやすく言えば、シリコンで鼻を高くする手術で自然なバランスの良い鼻になる人は、鼻の高さだけに問題があって、それ以外はほぼバランスが良い人です。

そういった奇跡的なお鼻の人は存在するでしょうか?

そう考えると、隆鼻術だけ、あるいは小鼻縮小術だけで100%満足できる人は結構少ないのではないか、ということが簡単に想像できます。

現に、うちのクリニックに鼻の相談に来られる患者さんがそれを証明しています。

今年も残すところわずかとなりました。
数時間前に今年の仕事のすべてを無事終えることができました。
年末は大きな手術がずっと続いていましたが、なんとか予定通りに終えることができました。

振り返ってみると、患者さんの希望される手術の内容が年々難しくなる一方で、今月はずっと緊張の連続だったような気がします。

鼻の手術では、例年「他院修正手術」が大半でしたが、当クリニックでうけるのが初回手術、という患者さんも少しずつ増えてきているようです。

少し知名度が上がってきた結果かな、と分析しています。

眼の手術はそれほど増えているわけではありませんが、内容が難しい手術の最右翼と思われる「下眼瞼下制術」を希望される患者さんが増えてきているように思います。

それ以外に特記すべきことは、今年は「口周り」の手術を希望される患者さんが目立ってきたことです。

鼻翼基部プロテーゼ挿入術はほかのクリニックではあまり手掛ける先生がいないせいか、当クリニックで増えた手術となりました。

手術そのものはそれほど難しいわけではありませんが、ちょっとしたコツのいる興味深い手術で、なんといっても口元を比較的容易に目立たなくすることができる点で魅力のある手術だと思います。

口角拳上術も今年増えた手術のひとつです。
傷のことが問題になりやすいのですが、これも術後の効果がわかりやすいという点では魅力のある手術と思われます。

このように一般的な手術があまりなく特殊な手術が大部分の変わったクリニックになってきたようです。

来年はいったいどのような手術が増えるか、楽しみでもあり少し不安でもあります。

年々確実に体力が衰えてきていることを実感しながら、どこまで患者さんのご希望にこたえることができるか、来年は正念場になりそうです。

今年1年間、いろいろな方に大変お世話になりました。
またご遠方からこんな片田舎のクリニックまで足を運んでいただいた患者さんに感謝申し上げます。

来年もよろしくお願いいたします。

それではよいお年をお迎えください。

美容外科クリニックにとって1年で一番忙しい月が、すでに半分経過しました。

毎年恒例?の振り返りと来年の抱負を、と思いましたが・・・。

一言、来年も続けていきたいことを書きます。

それは、鼻の手術、特に鼻先の手術の患者さんによる「術中確認」です。

詳しいことはまたの機会に書くことになるかもしれませんが、とにかくこれを続けていきたいのです。

その理由は、ここにこそまさに手術に対する患者さん側の意識と医者側の意識の違いが決定的に出てくるからです。

ほとんどの美容外科医の意見は、「鼻の手術中に出来栄えを確認することは全く意味がない!」と言い切ります。

私自身ももちろんそういった「美容外科」からの立場から言わせてもらうならば「意味なし」です。

つまり術後にいろいろ起こる医学的な反応を考えると、術中にいくら確認してもそれがそのまま結果になるわけではないから、というのがその理由だと思います。

ところが逆に術中の確認を希望される患者さんは、これができるからうちのクリニックを選んだとおっしゃいます。

患者さんも術中に確認したことが100%結果になるとは考えていないかもしれませんが、手術結果に納得するためにはこれが一番重要と思っているのではないでしょうか。

手術に対する考え方の違いが分かってとても面白い、というのが私の実感です。

術中に目を輝かせてご自分の鼻を見ている患者さんの姿を拝見して、美容の手術は患者さんにどれだけ「感動」を与えられるか、だ、と我々も実感できるのです。

こちらも患者さんの感動をおすそ分けしてもらっている気分です。

だからこれだけは続けていきたいのです。

来年は、これをもっと発展させていきたいぐらいです。

ご希望の患者さんにはご自身の手術中のすべてを見ていただけるようなシステムができればなあ、と考えているのですが・・、これはちょっとやりすぎかもしれませんね。

残念ながら最初の手術で満足できなくて鼻の修正手術を考えているかたへ少しでも力になればと思って書きます。

今までにも何度も書いてきましたが、鼻の手術は最初の手術が一番重要です。

最初に丁寧な手術を受けられた方は、鼻の軟骨の変形も少なく術後にできる瘢痕も非常に少ないのがわかります。

私は修正手術中に中の様子をダイレクトに見ることができるので確信をもって状態がわかります。

しかし一般の患者さんがご自分の軟骨や瘢痕の状態を直接うかがい知ることはできません。

そこで術後にご自分の鼻の状態をある程度知ることができる目安をお伝えしたいと思います。

まず鼻の穴の中の傷をよくごらんください。

この傷がすごく目立ち鼻毛がない部分が広いとか、ぼこぼこしている、何かが膨らんでいるものがふれる、などの症状がある方は、かなり中が傷んでいる可能性が高いです。

今回アップさせていただいた動画の患者さんの状態も、一度の手術にも関わらず軟骨がかなり傷んでいましたが、術前に鼻の穴の中に上記のような症状がありました。

軟骨が変形していたり分厚い瘢痕がある鼻の修正手術には、それなりの難しい手術が必要になります。

鼻の手術は最初が重要ですが、それと同じぐらいあるいはそれ以上に重要なのが2回目の手術です。

さらにいえば、2回目の手術の術前カウンセリングがもっとも大切でそれによってその後の運命が決まってしまうといっても過言ではありません。

修正手術を焦ってはいけません、いろいろなクリニックで相談してみることが重要です。

暑い日が続きます。

手術も連日続いています。

今年の春からずっと続いていた鼻の手術も今週のお盆休みでひと段落です(9月からまた鼻の手術が毎週予定されています)。

モニター患者さんの手術の動画を鼻専門サイトのほうにアップしました

鼻の手術そのものに興味がある方は専門サイトの動画ページをご覧ください。

かなり細かいところまで解説しているので医療関係の方にも満足していただける内容だと思います。

逆にリアルな動画になっていますので一般の方で苦手な方はご覧にならないほうがいいかもしれません。

この動画の患者さんは、隆鼻術と鼻尖縮小術(鼻翼軟骨の引き寄せ縫合)を受けておられる方で、結果に満足されずに当院で修正となった患者さんです。

一度の手術にも関わらず、軟骨などの変形はかなり重度で瘢痕形成も強い患者さんでした。

こういった場合、軟骨を同定することから始める(リセット)のですが、手術時間の大半を瘢痕の除去や軟骨の修復に費やすことになります。

当クリニックではSEGを伴う鼻の手術の6割がこういった修正手術ですので、この手のリセットには慣れています。

しかしリセットが終了してからが本来の鼻の手術の勝負どころになります。

いかに患者さんの希望する鼻に近づけるか、これについても今後鼻の専門サイトで詳しく解説していく予定です。

連日、鼻中隔軟骨延長術(SEG)のカウンセリング、術前説明、そして実際の手術が続いています。

患者さんからの質問で一番多いのは、「ネットで見るとSEGは曲がる、といわれているけどどうなの?」というものです。

SEGのリスクである「曲がり」について、その原因として考えられるものは大きく分けて3つあります。

まずは医者側の問題、次に患者さん側の問題、それ以外の問題です。

医者側の問題としては、クリニックによって手術の方法、特に「移植軟骨の固定法」と「移植軟骨の選択」の違いがあるということです。

SEGは鼻中隔軟骨に移植軟骨を継ぎ足して長くする、というのが原則ですが、継ぎ足した軟骨をどのように固定するか、移植軟骨として何を使うか、ということが問題になってきます。

固定法については、SEGに関連した過去の文献にいろいろ書かれています。

私が取り入れている手術法の詳細については、雑誌「形成外科」の2012年8月号に載せていますのでご興味があればそちらを参考になさってください。

やや詳しく説明すると、end to end(端端固定)、side to side(側側固定)、bilateral side to side(挟み込み固定)の三つがあります。

固定の強度はこの順番に強くなります。

移植軟骨の材料としては、鼻中隔軟骨、耳介軟骨、自家肋軟骨、他家肋軟骨があり、この順番で大きなサイズのものが採取できると思ってください。

日本で行われているSEGは、このどれかの組み合わせによると考えられますが、実際に他医でSEGを受けられた患者さんの術後修正術をしてみてわかったのは、移植軟骨が鼻中隔軟骨に全く固定されていないにも関わらず、SEGであると説明をうけたかたが結構おられるという事実です。

確かに固定されない軟骨移植(floating)というものはありますが、少なくともSEGに関しては鼻中隔軟骨に固定されていなければSEGとはいえない、というのが私の考えです。

こういったケースも含めて、SEGを受けた術後に「SEGは術後に曲がる」と言われているのだということです。

移植軟骨がしっかり固定されていて、十分な強度かつ十分な量の移植軟骨が用いられたにも関わらず曲がった、ということであれば、それが本当の意味でのリスクと考えられます。

また鼻先のお話です。

鼻の手術で大事なのは、術前にどれだけ具体的なイメージを持てるか、です。

鼻先も同じです。

私がカウンセリングの時に、患者さんに見せる鼻先のイメージの作り方は以下のようです。

まず右手の人差し指と中指で鼻先の少し上を下に押し下げます。

次に同じ手の親指で鼻柱(鼻先の下の部分)を少し上に持ち上げます。

そうすると3本の指で鼻先をつまんだ格好になります。

そうして作った鼻先を少し斜めから鏡で見てみてください。

親指に力を入れれば鼻先はアップします。

他の2本に力を入れればダウンします。

3本の指に力をいれると鼻先がとがります。

いずれにしても3本の指の真ん中に鼻先ができていると思います。

それほど不自然な感じがしないのではないでしょうか(難点は正面からみた鼻先がわかりにくいことです・・・)。

なかなかいいな~と思っていただければ、あとはこの指で作った鼻先を手術で実現することになります。

鼻の修正手術の続きです。

修正手術について検討をするといろいろなことがわかってきます。

鼻尖縮小術が2番目に多かった、という結果について以前にも少しコメントしたことがあります。

鼻尖縮小術を受けた後鼻先がかえって丸くなった、ということを修正希望の要因としてよく聞きます。

そういった患者さんに「正面から見たときの鼻先はどうですか?」とお聞きすると、以前よりは細くなったといいます。

極端な人は、洗濯ばさみで挟まれたような・・・と表現する人もいます。

いずれにしても「細くなっている」という事実に変わりありません。

ここからは私の観察した所見からいいますが、そういった患者さんの少し斜め、あるいは横顔を見ると鼻先がないのです。

つまり「丸い鼻先」なっています。

さらにそういった患者さんには、斜めか横顔で鼻先を作った状態をお見せすると「あ~こんな感じになりたかったのに」とおっしゃいます。

このことは鼻尖縮小術の術後患者さんはもちろん、もともと「団子鼻」だった患者さんや、鼻中隔延長術の術後の患者さん、にも共通している現象です。

患者さんのカウンセリング時によくあるのは、鼻の手術を考えて理想の人の写真をもってきてくださるのですが、ほとんどが正面の写真、ということです。

鼻先は特にそうだと思うのですが、斜めや横顔の写真が決め手になります。

要するに、正面で鼻先を細くしようと思うと左右から鼻先をつまむことになり、そういった鼻になって術後に自分の鼻を見てみると細いどころか丸く感じられる、おかしいな~ということで修正したくなる、というパターンです。

私は、鼻先を作る手術をすることが鼻尖縮小術の本来の目的だとかんがえています。

字際にどうするかは、言葉で説明するのは難しい部分もありますが、今後少しずつ書いていきます。

 

去年1年間で当院において手術を受けられた患者さんの統計をとっています。

鼻の手術が最も多く、そのなかで過去に他院で手術を受けられたことのある患者さんは6割強でした。

当院でおこなった鼻の修正手術のうち最も多かったのは「隆鼻術の修正(入れ替え)」で、その次に多かったのが「鼻尖縮小術の修正」でした。

統計からみても鼻筋の手術や鼻先の手術が、患者さんにとって需要が大きいということとそれに比して満足が得られにくい手術なのだろうということが予想されます。

もう一つ言えることは、再手術を希望される患者さんの中に、一人で複数回の手術を経験されている人が結構おられて、当院での手術が4回目、5回目、あるいはそれ以上という人もおられました。

そういった患者さんは、きまって「先生!私今度の手術を最後にしたいんです!」とおっしゃっているので、好き好んで何回も手術をされているわけではないこともわかります。

顔の中で、鼻は瞼と違って化粧などでごまかしたりすることが難しく、結果的に患者さんの要望も厳しいものになり術者にとっても非常にストレスの多い手術です。

さらにいえば、過去の記事でも書いてきましたが、術後の瘢痕形成や軟骨の損傷などがすでに起きている鼻の手術の修正は茨の道のような手術になります。

修正手術を経験してきて、ある一定の傾向なり共通する対策などを考えながら少しでも患者さんの満足が得られやすい手術法というものがあれば・・・ということを常々思ってきました。

今は、非常に興味深いことが少しずつわかってきて、これについては一度しっかりとまとめて今度の美容外科学会に発表しようと考えています。

 

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